(カクヨム10短編中間突破)勇者パーティーの護衛騎士として働いていたら捨て駒として使われたけど魔王の幹部から求愛されてしまったので受け入れる事にしました

人中の蝮

第1話、分かっていたけど・・・

「おい!使えない護衛騎士共、俺はこの世界を救う勇者の為に死んでも良いから足止めをしてこい。使えないお前たちには俺の為に死ねるのだから光栄に思いながら死んでいけ」



そう言われて勇者はパーティーメンバーと共に逃げ出し始めていた。もちろん魔物たちはそんな勇者パーティーメンバーを逃してたまるかと追撃をしてきた。


魔物たちにとって勇者とは危険な存在であるので魔物たちは必死になって追いかけてきた。


そんな魔物たちを足止めするのが僕たち護衛騎士の役目だった。


護衛騎士、給料や待遇が良い代わりに世界を救う勇者パーティーが危険な時には命を捨ててでも逃がすのが仕事であり死と隣り合わせの役職であった。


僕にはこの護衛騎士としてやっていくしか方法はなかった。


出身が孤児院で育ち本当の弟や妹、そして母親代わりにしてくれたシスターたちを少しでも楽にさせる為に僕はこの役職についた。


だから僕は逃げるわけには行かなかった、もし役目を放棄して逃げたら孤児院の皆に迷惑をかけてしまうから。


だから僕たちは文字通りに命を懸けて時間を稼ぎ始めていた。


けれども勇者パーティーでも倒せない魔物たちを護衛騎士たちが倒せるはずもなく次々へと殺されて行った。


それでも勇者たちが確実に逃げるまでは逃げてはならなかった。勇者が逃げるまで時間を稼ぐのが護衛騎士の仕事でもあるのだから。


しばらくして確実に逃げ切れた事を魔法で確認して初めて逃げ始めたのだけどこちらも既に多くが死んでしまっていた。


後輩に対してとても優しく接してくれていた先輩も護衛騎士として名前を残してやると意気込んでいた同僚も帰りたい場所の為に頑張っていた後輩も亡くなった。


そうして逃げていくうちに生き残ったのは弓兵として後方援護していた僕だけとなってしまった。


そんな僕も隠れていたけど思っている以上に傷が大きく逃げれるほどの体力は残っていなかった。


そうすると僕は最後に楽しかった思い出を思い出していた。


孤児院いた時に一目惚れをしたお姉さんとの思い出を思いだしてもう一度だけでいいからまた会いたかったなと考えていると遠くからこちらに向かってくる足音が聞こえ始めてきた。


恐らく追撃してきた魔物たちであろうけど僕には戦うだけの力は残されておらずにただ目の前の運命を受け入れる事にしたのだった。


そうしていると疲れもあってそのまま意識を手放したのであった。僕、シュガーはここで終わるのであろうなと思いながら眠りにつくのであった・・・。



・・・・・



「・・・・え?どうしてシュガー君がここにいるの。聞きたいことが多いけど、とりあえずは私の屋敷にお持ち帰りは確定ね。フッフッフ、まさか探していたシュガー君が自ら来てくれたのはやはり私とシュガーは結ばれる運命にあるのね」



そう言って現れたのは魔物を率いていたのは普通の魔族ではなくてハイエルフであり美しく桃色のロングヘアをして服装は聖女とも思える姿であった。


美貌で周りを虜にできると言ってもおかしくない程に美しい凛としている姿をしていた。


魔物たちがシュガーを襲うとするとやめなさいと言って魔物たちを止めたのであった。


そうしてハイエルフはシュガーを姫様抱っこをしてとても嬉しそうにしてシュガーを見つめながら寝ているシュガーに対して言うのだった。



「さあ、シュガー君♡私達の愛の巣に帰りましょう。未来の旦那様♡・・・それとあなたたち、もしシュガー君に何かしたら・・・ソノトキハワカッテイマスヨネ」



前半、甘い声で話していたエルフとは思えないほどに後半は恐怖の声で深淵の瞳で魔物たちを見つめていた。


本来ならば知能が低いはずの魔物たちがすぐに恐怖のあまりに縦に首を振って答えた。


それを見るとハイエルフは嬉しそうにしてありがとうございますねと言って嬉しそうにしてシュガーを抱っこしながらその場から歩き出すのであった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る