初日の帰り

「白熊さん。いっしょに帰ろう」

「え?あ、うん。帰ろう」


「知念先生に

『帰る方向、いっしょだから、白熊さんといっしょに帰るように』

って言われたさー」

「あはは、そうだったのかー」


「白熊さんって呼ぶより、名前のあやなで呼んでもいい?」

「うん。いいよー」


「あやなっちにしよう!あ、白熊っていう苗字も可愛いから好きなんだけどね!」

「あはははは」


「しろくまじゃなくて、しらくまさんだよねっ」

「そうだよー」


「うちは、志伊良ゆうな。あやなとゆうなだねー」

「そうだねー。ちょっと似てるねー」


「ゆうなっちって呼んでいいよー」

「うん、わかった。ゆうなっち」


「あはははは」

「あはははは」


「家、近いから、ずっといっしょに帰れるねー」

「そうだねー。よかったー」


「えへへ」

「えへへ」

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