四ノ詩 本当の強さ。


なあ、本当の強さって、何か知ってるか?


俺にはわかんねぇ。


ただ力があるだけなら、それは乱暴なやつだし、逆に人を助けようって意志があっても、力がなかったら負けるだろ?



ま、俺の場合、力がないんだけど。



実はさ、学校でいじめられてたやつがいるんだよ。


見てるのも気分悪いし、助けたいって思う。


だけど、助けようと動いたところで、自分がやられるかもしれないし、いじめられるかもしれない。


それが、どうしても怖くて、動けないんだ。



だけどさ、ある日どーしても見てらんなくって、「やめろ」って言ったんだよ。


そうしたら、他に見てた奴らも「そうだよ」「やめなよ」って言ったんだ。


いじめてたやつは、なんにも言えなくなってた。


いじめられてたやつは「ありがとう」って、笑顔で言ってくれた。



そん時わかった。


ちょっとの勇気と、ちょっとの行動力と、ちょっとの正義感。


そして強さと、助ける心――慈悲心じひしん? って言うんだっけ。


一瞬でもいい、ほんのちょっとでいい。



俺は、本当の強さが欲しい。


弱い奴らや、大切な人を、守りたいから。



────────────────────────────────


☆ここまで読んでくださってありがとうございます!♡や、やさしい感想等お聞かせ願えるとうれしいです!東雲 SANA☆

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る