1333 歌はそこそこ上手くいったと思うんだけど、次は……
3B-GUILDが眞子争奪戦に参加するに値するのか?を示さなければならなくなった眞子。
なので今までの経験を生かして、まずは歌唱力で、その実力を示そうとするのだが。
如何せん、気合を入れすぎたのか、少し声量が合わなかったので微調整してみたら……
***
「♪~~~(ウッソ!!これって、ひょっとして、私達のレベルに合わせてくれてるの?……なんて子だ。こんな真似まで出来るなんて、この子、とんでもない化物だよ)」
「♪~~~(なんか楽には成ったけど……これって、なんか凄く悔しいよ。情けないなぁ。私達って、なんなの!!眞子ちゃんは、まだ余裕すら有るって言うのに!!)」
「♪~~~(なに?なんなの?これは本当になんなの?どれをとっても、本当に次元が違うでありんす。ワッチ等が、眞子様を引き入れるなんて、烏滸がましいにも程があるでありんす)」
うん?なになに?なんか言った?
……なんてね。
唄ってる最中に、みんなの歌声以外の声が聞こえる訳が無いよね。
聞こえるとしたら、お客様の声援ぐらいのものなのにね。
なに言ってるんだろうね私。
……にしても、あれだね。
歌を唄うってのも、気持ち良いもんだね。
ダンスは滅茶苦茶しんどいけど。
……さてさて、機嫌良く唄ってる内に、一番も終わりに近づいて来たんだけど。
この一番と、二番の間のイントロで、確か素直ちゃんの時は、素直ちゃんのソロのダンスがあったよね。
だったら、アレは……どうしようかなぁ?
まぁ本来なら、そのまま、素直ちゃんと同じダンスを模倣すれば良いだけなんだろうけど。
それじゃあやっぱり、折角、ゲストで呼んで貰ってるって言うのに価値が無いってもんだよね。
『実力を示して欲しい』って話だったしなぁ。
そんな風に『なんか良い方法ないかなぁ?』なんてボンヤリ考えていたら。
突然、ステージの脇の方向からなにかを感じ、チラッと本能的にそちらを見てみると……運命がね。
眼が合った瞬間、ステージの裾で運命が、私に向かって、なにやらキレッキレッの格好良いダンスを始めていた。
あっ……ひょっとして、あれって。
運命は表舞台には立て無いけど『バックアップをする』って約束を、キッチリと守ってくれてるんじゃないの?
もし、そうだったら、イントロ中は『ダンス・レゾナンス』にだけ集中力を高めて。
今、チラッと見た運命のダンスを感じたままに、ダンスをすれば良いんじゃないかなぁ?
それに、もし私が、ちょっとでも運命のダンスを再現出来れば。
これはもぉ、運命がステージに上がってるのも同じなんじゃないの?
う~~~ん!!なんか、そう考えると、モリモリやる気が湧いて来たぞぉ!!
なら、これはもぉやるっきゃないね!!
そう思った私は、即座に運命のダンスを解析し、頭の中で曲に合わせてダンスの構築を始めた。
よしよし、もぉイントロに入るから、未完成のままだけどやってやるぅ~~~♪
でも、失敗したら、ごめんね(∀`*ゞ)テヘッ
「イッケェェェ~~~!!そりゃあ!!」
「(えっ?……ウッソ!!噓でしょ!!此処で素直チンとは、全然違うダンスを入れてきた!!ホント眞子ちゃんって、なんなの?)」
「(ちょっとそれ!!どんなステージ度胸よ?今日、初めてダンスの練習をした人間が、普通、そんな事する?初ステージだよね??)」
「(こっ、根本からして、ワッチなんかとはキレが違うでありんす。『なっ!!』ステージの脇の仁科殿とシンクロ?そんな……馬鹿な)」
「眞子……頑張れ」
うん、感じる。
感じるよ運命。
今、運命が、どう踊ってるのか、バッチリ解る様な気がする。
そぉ……それは、まるでね。
運命が、私の横で、ズッと支えながら踊ってくれてる様な感じがするよ。
ははっ……なんてね。
まぁ、そんなニュータイプの共感みたいな真似が、私に出来る訳ないんだけどね。
もし、それが可能な人間がいるとすれば、それは限られた人間同士の共感。
例えばね。
クワトロ=バジーナと、真琴ちゃん。
若しくはシャア=アズナブルと、真琴ちゃん。
後はキャスバル=レム=ダイクンと、真琴ちゃんぐらいのものだね。
そう言った限定した人間にしか、こう言った共感は出来ないものなのです。
ぷぷっ……( ´,_ゝ`)プッ
……って言うか。
大体にして、運命と私じゃ、ダンスのレベルが違い過ぎる処の騒ぎじゃないから、そんな彼女とシンクロするなんて厚かましい事自体が、私になんか出来る訳がない。
度台無理な話なんだよね。
まぁそれでもね。
頭の中で予想した運命のダンスが、どこか1部分ぐらい合ってれば、今回は御の字。
それこそ一か所でも合ってれば、一応は運命がステージに立った事にはなると思うしね。
それで勘弁して下さいな。
何処まで行っても私は、ダンスに関してはド素人ですので。
あぁでも、あれだよね。
こうやって、ダンスだけを踊っていると。
歌を唄う必要性が無いから、呼吸が詰まらない分、気持ち良いもんだね。
これは、これで爽快ですね♪
「……この子、産まれ付いての輝く才能だ。私達凡人とは、既に輝きが違う」
「私達なんかのユニットじゃ、眞子ちゃんは生かしきれない」
「はぁ……眞子様は、どこまでも末恐ろしい人でありんすな」
「「「……けど。それだけに眞子ちゃんは、絶対にウチのユニットに欲しい人材だ!!」」」
はい?なんか言った?
もし、今回の歌やダンスに多大な苦情がございましたら。
後でジックリとお聞きする準備は出来ておりますので、幾らでもお申し付け下さい。
あぁ……ですが、出来ればなんですが。
ホランドさんみたいな、6時間にも渡る長い反省会(説教)だけは許して下さい。
今日1日、崇秀さんの顔を1度も拝顔させて貰ってないんで、そろそろ死んじゃいますから。
マジで辞めて下さいね。
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【後書き】
最後までお付き合い下さり、誠にありがとうございますです♪<(_ _)>
眞子……また無謀な事をしてますね(笑)
まぁでも、この『失敗を恐れないステージ度胸』こそが、眞子や倉津君の特徴。
自身が面白そうだと思ったら、即座に実践に投入してくるからこそ、眞子や倉津君は急成長を遂げられてるのかもしれませんしね。
これ……ホント、経験値に差が出るんですよ。
普通の人なら、面白そうだと思っても、即座にはやらないですからね(笑)
さてさて、そんな中。
3B-GUILDの面々は、この眞子の行動力で呆気に取られている様なのですが。
観客の皆さんの反応はどうなんでしょうね?
……っと言いますか。
此処が一番重要な部分なのですが、上手く受け入れられたらいいですね♪
って話を、次回は書いて行きたいと思いますので。
良かったら、また遊びに来て下さいねぇ~~~(੭ु´・ω・`)੭ु⁾⁾
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