第7話

新学期が始まり、学校の廊下は活気に満ちていた。生徒たちがそれぞれのクラスに向かって急ぎ、笑い声と話し声が響き渡っている。みずきは教科書を抱え、教室に向かって歩いていた。彼女の顔には新しい学期に対するわずかな不安が浮かんでいる。


みずきが教室のドアを開けると、歩香がすでに中に入っていて、友達と楽しそうに話していた。みずきはその様子を見て微笑み、歩香のところに向かう。


みずき「おはよう、歩香。」


歩香「おはよう、みずき! 新しい学期、どうだった?」


みずき「まあまあかな。ちょっと緊張してるけど。」


歩香はみずきの表情を見て、少し心配そうに彼女を見つめる。


歩香「何か気になることがあるの?」


みずき「うーん、特に… ただ、ちょっと新しいクラスメートに対して不安があるかも。」


その時、廊下から男子生徒が教室に入ってきて、みずきに気づくと、すぐに近づいてきた。彼は少し緊張した様子で、みずきに話しかける。


男子生徒 「おはよう、みずきさん。」


みずきは驚きながらも、挨拶を返す。


みずき「おはようございます。」


男子生徒 「今日は初めてのクラスだね。よかったら、休み時間にでも話さない?」


みずきは少し困惑しながらも、丁寧に断ろうとする。


みずき 「すみません、今日はちょっと忙しいので…」


男子生徒は少しがっかりしたように見えたが、すぐに笑顔を作り直し、頷いた。


男子生徒 「分かった、また今度ね。」


男子生徒が去った後、みずきは歩香に向き直り、少しの不安が顔に浮かぶ。


みずき 「なんだか、ちょっと気になる人が増えた気がする…」


歩香はみずきの肩に手を置き、励ましの笑顔を見せる。


歩香 「大丈夫だよ、みずき。気になることがあったら、何でも話してね。私も一緒に考えるから。」


みずきは安心した様子で頷き、教室に入る準備を整える。教室の雰囲気は明るく、クラスメートたちの話し声が心地よく響いていた。新学期が始まったばかりで、まだこれからたくさんのことが待っていることを感じながら、みずきは自分の席に向かって歩き始めた。

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