見つけた ~ 草の中 ~

「やっと、見つけた。」


 疲労か。安堵か。足の力が抜けその場にへたり込む。


「どんな姿になっても見つけ出すって言ったけどさ‥‥‥。さすがに反則じゃない?」


 驚きよりも呆れの感情が強く滲む。私は今、どんな顔をしているだろうか。

 まあ、そこが君らしくもあるんだけどね、と差し出した手に、彼の手が遠慮がちに触れた。

 こそばゆさを紛らわすように包み込む。


「まさか、ダンゴムシだとは思わないよね。」

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