【9話】紅葉づるや読書誘う手書きポップ

紅葉づるや読書誘ふ手書きポップ

もみづるやどくしょさそふてがきぽっぷ


季語:紅葉づる



 本屋の数は減っている。その中でも、特に「手書きポップ」の数が減っている。見かけるのは最初から作られた、印刷され特徴のない書体の文字。どの書店に並ぶのも、同じポップばかり。


 昔のは、本屋をウロウロして、「タイトル」や「ジャケ買い」もしたし、一番多かったかもしれないのは「ポップ買い」かもしれない。

 店員さんがつくる個性的なポップ。どんな色で、どんな文字で、何が面白いのか! 相性が合えば、お薦め作品は間違いない。そんな本屋の楽しみは無くなってしまった、懐かしい思い出の一句。

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