異国の女の子と黒ギャルJKが友達になる話
高間 哀和
転校生は異国の女の子
倉間 月(くらま るな)、高校2年生。高校に入ってやーっと憧れの黒ギャルになれた。んでも、時代遅れだし、色んな事も言われたりする。それでもアタシは好きなものになれて毎日ちょー楽しくて、ちょー幸せ!
って言いたいんだけど……今日、ちょー退屈。学校とはいえ、毎日7時間も同じようなこと繰り返すのとか…武藤っぴセンス無いなー。…さぁーて、朝礼も終わりそうだし、今日はリサリサんとこ行って……
「はいそこ席を立とうとしない」
(げっ、ばれちてた…)
「それで、ホームルームを終わらせる前に発表があります。……はい、もう入っていいですよ」
(入る?何の事だろ?ドアから誰か入ってきて…)
“誰か“が入ってきた瞬間、月は目を見開き、キラキラと輝かせた
「…ハイ、……えっと“トリーシャ・クアム“です…ソの、仲良くしてクれると嬉し……っ」
自己紹介中なのにも関わらず、月はトリーシャにジャンピング抱っこをかました。バランスを取り切れなかった2人は倒れ込み、月はすこぶる楽しそうに笑って言う。
「肌真っ黒!髪クルクル!!ちょー可愛い!!!ちょーテンション上がる!マジアゲ!!」
「…まじ、あげ……?」
「そう!マジアゲ!!マジでテンション上がる!」
「おい倉間、その辺にしとけ。クアムが怖がってるだろ」
武藤に引き剥がされた月はむくれっつらで席に戻る。トリーシャが黒板に書いていく文字は少し歪だった。頬ずえをつきながら月は思う。
(頑張って練習したんだろうなぁ、すっごい。日本に来たのいつ?髪は毎日セットしてんのかな、日サロとか行ってる?あと…)
「えー、クアムさんは今日からこのクラスに転入することになりました。皆、仲良くするように。席は窓際の1番後ろ、校内案内は…」
「っアタシ!アタシやります!!」
正気に戻って月は手を挙げて席を立った
「倉間か…別に悪くはないが……ん?」
武藤は袖を引っ張られ振り向いた。するとトリーシャがグッと親指を立てているのが目に入る。照れながも期待に満ちた目を、教員歴16年の武藤は見逃さない。
「よしっ、校内案内は倉間に頼むということで決定!これでホームルームを終わりとします。日直、号令」
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