第24話 予想外の展開
東雲会長の冗談で沸いた会場、パーティーは新たな盛り上がりを見せていた。
「まさか校長先生とは...」太郎が呆れたように言う。
花子がくすくすと笑う。「でも、ちょっと気になるよね。本当の好きな人」
「そうだね...」神崎も少し興味深そうな表情を浮かべる。
その時、東雲が再びマイクを手に取った。
「さて、みなさん。楽しんでいますか?」
会場から歓声が上がる。
「実は、もう一つ楽しい企画を用意しています」
生徒たちの間でざわめきが起こる。
「次は...ビンゴ大会です!」
会場から歓声が上がる。スタッフが急いでビンゴカードを配り始める。
「景品は全員ぶんあります」東雲が笑顔で言う。「1等はは映画のペアチケットです!」
生徒たちの目が輝き始める。
ビンゴが始まり、会場は熱気に包まれる。次々と数字が呼ばれ、あちこちで歓声が上がる。
「ビンゴー!」
突然、東雲の声が響く。会場がどよめく。
「まさか...」太郎が呟く。
「そうです、私がビンゴしました!」東雲が嬉しそうに言う。「映画のペアチケットは私のものです」
会場から拍手が沸き起こる。
「さて、誰を誘おうかしら...」東雲が意味深な笑みを浮かべ周りを見回す。「そうだわ、鳴海くん!」
「えっ!?」太郎が驚いて立ち上がる。
会場がざわめく。
「冗談よ」東雲がくすくすと笑う。「でも、鳴海くんの顔が見たかったの」
会場が爆笑の渦に包まれる。太郎は顔を真っ赤にして座り込む。
「もう...」太郎が恥ずかしそうに呟く。
花子が太郎の肩を叩く。「太郎、モテモテじゃん!」
神崎も小さく笑っているが、どこか複雑な表情も見せる。
ビンゴ大会は続き、次々と景品が当たっていく。花子はお菓子の詰め合わせを、神崎は文房具セットを当てた。
最後に、太郎にもビンゴが当たる。
「おめでとう、鳴海くん」東雲が言う。「あなたの景品は...たわしです!」
「えぇ!」太郎が驚き会場も大爆笑。
花子が「良かったね、太郎!」と大笑い。
神崎も「おめでとう」と優しく笑う。
ビンゴ大会が終わり、パーティーも終盤に差し掛かる。
「みなさん、本当にお疲れさま」東雲が締めの言葉を述べる。「今日の思い出を胸に、これからも楽しい学校生活を送りましょう」
パーティーが終わり、生徒たちは帰路につく。
太郎、花子、神崎の三人も一緒に帰ることになった。
「今日は楽しかったね」花子が嬉しそうに言う。
「うん」神崎も穏やかに微笑む。「いい思い出になったよ」
太郎は二人の笑顔を見て、胸が温かくなるのを感じた。
「ああ、最高の一日だった」
夕暮れの街を歩きながら、太郎は今日のことを思い返す。たくさんの笑いと、少しの切なさ。そして、二人の大切な友人との絆。
これからどんな日々が待っているのか。太郎にはまだわからない。でも、きっと素晴らしい青春の日々が続くんだろう。そう確信しながら、太郎は家路を急いだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます