18.Web 2.0

それでも君が好きで 君の傍に居たくて・・・


運命など信じていなかった そんな出逢いがあるとも そんな人がいるとも

だからそこに結末が 瞬くことも許されない終わりが 眼前に垂れ籠めようとは思いもしなかった


その糸が一縷の望みであったのは確かだった

その糸ならどんな宿命でも覆せるはずだった

それなのにこの糸は 骸にしか触れられず 命にはとうとう届かなかった


見るも無残なその嗚咽が自身の声だったのだと知るには幼すぎたのかもしれない

言葉などもはや意味を成さず 表情のない仮面に全てを託すしかなかった これが定めなのだと悟るしか――


それでも涙は頬を伝う もう君を離さなくてはならないと知って・・・

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る