月と太陽、それから星と

雨宮テウ

第1話 pianist;[pɪˈænɪst]


もうその手にしか

なじめない

木軸万年筆をはしらせる君は


こちらになんて

目もくれない

そんな香りで

歩いていってしまうのに

ふと気づくと

隣にすとんと座るような旋律を

鍵盤に転がす


立ちこめる打鍵音にすら

音の名がある


ピアニストであり

我ら楽団のアルテミス



----------------

labrado-coclea Aru

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る