世界

 たんぽぽの綿毛は親元を離れ、最高の日差しと肥えた大地を目指した。時には雨に打たれ、時には太陽に焼かれ、最高の花を咲かせるために世界を巡った。根を張ってからも油断せず、太陽目指して背丈を伸ばし、ようやくお隣さんがみえた。「こんにちは」とあいさつするとお隣は言った。「あら、ぼうや」

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