第49話 夏の終わり
ついに暑い8月ももう直ぐ終わり、ようやく9月が目の前に。
しかしもちろん暑さがマシになるわけでもない。残暑は10月くらいまで余裕で続くのだ。
そんな中、暑すぎて感覚が麻痺する電車通学を今終えた俺は今日も今日とて学校の机にもたれかかるかのようにして力尽きていた。
幸いにもクラスには冷房が結構ちゃんと聞いているのでHRが始まる頃には熱も引き、疲れも少しはマシになっているのでちゃんと復帰している。
ついに2学期も本格的にスタートし、9月中旬にある中間テストに向けて一気に授業のペースが上がった。
まだ夏休みロスの人たちもたくさんいるが、その中でも俺と結愛は比較的すぐに立ち直ってひたすらシャーペンを握って授業について行っている。
おそらくだが次のテストでは平均点が今まで以上に低そうだなぁと思いながら授業を聞いているとチャイムがなり、今日の授業が全て終わった。
そしてまだ夏休みロスが抜けてなさそうな雄平と一緒にユニフォームに着替えて野球部の部室へと移動する。
俺たちより先には5名ほどしかいなかったが、もうすでに白崎先輩と北浦先輩は筋トレをしていた。
「お疲れ様です!」
と声をかけると、
「お、金栗。一緒に筋トレやらないか?」
と白崎先輩が声をかけてきた。そのタイミングできた雄平と一緒に4人で筋トレを行うことに。一応夏休みにもちゃんと筋トレをしてたのでそこまで苦ではなかったが、雄平は結構苦しそうだった。
そしてほぼ全員集まったので練習開始。準備体操を終えた後、投手組と野手組に分かれて練習開始。
今日は全員がブルペン入りするが、ブルペンキャッチャーは3人しかいないのでローテーションを回しながら投球していく。
俺は最初から投げるわけではないので軽めに筋トレをしながら他の人の投球練習を眺めることにした。
北浦先輩と相川先輩、そして南田が投球練習をしているのを筋トレしながら眺めていると、斎藤が俺に話しかけてきた。
「秋の大会への準備はどうだ?」
と聞いてきたので、
「今の感じならいける。けど北浦先輩がおそらく入るから入れるかは微妙だが」
と答えた。秋の大会は人数の都合上、相川先輩、北浦先輩、斎藤、俺ともう1人くらいしかベンチ入りはしないだろうな。こういう大会はベンチ入りできる人数が少ないから辛い思いをする人もいるし。
筋トレを続けていると俺の番がやってきたので筋トレをやめてブルペンへと入る。
そして準備が整ったので投球を開始。今日は100球程度投球する予定だ。
1球1球、意味のない球を投げないように少し間を置きつつ投球していく。そうするとコントロールも向上し、指の掛かりが良くなっていい球が投げられる。
そして今日の予定投球分が終わり、マウンドを降りた。結局今日は105球投球して、最速は144km/hだった。今日は質のいい球をたくさん投げられたので個人的には満足だ。
明日から始まる9月、何が起きるのか楽しみだ。
______________________________________
これで第2章は終わりです。ぶっちゃけイチャイチャシーンを見たいというそこのあなたは、第3章の後半くらいまでお待ちください。まだもうちょいかかりそうです()
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます