30話 艦隊旗艦就役 

政府という概念がなくなり企業が宇宙を支配するようになった世界

この世界では正義という概念はなく。

あるのは圧倒的な力によって統治されるディストピアである。

しかしこの広大な銀河中を統治するには手持ちの戦力では足りる訳もなく

強大な艦隊が必要だと考えた各企業やアライアンスは

大艦巨砲主義に傾倒していく事になる...

そして新興企業グリーンノアも例外ではない


「第二次艦隊整備計画」


第二次艦隊整備計画はグリーンノア社で進められている新型戦艦建造計画及び前衛艦一斉建造計画である。

新型戦艦はCEOの意向で空母機能も備えた航空戦艦として建造されており、鹵獲品のHTやLTなどの特殊機体も扱えるように格納庫も広く設計されている。これは継続戦闘能力を高める目的だ。

前衛艦は巡洋艦を中心に建造され、装備を共通化させることで建造速度を大幅に向上させることに成功し、コストも3割ほど下がっている








『マスター、第四艦隊の建造が終了いたしました』

主力の第一艦隊、第二艦隊、食糧輸送船団の護衛艦隊の第三艦隊

そして

「ようやく第四艦隊か」

緊急防衛用の予備艦隊として使用される予定の第四艦隊


『艦隊旗艦の艦名を決めて貰いたいのですが。』


「ふむ…ワルキューレ級4番艦オルトリンデと命名しようか」

ワルキューレという名称はグリーンノアのデータベースに記載されていた神話から取っている。なんでも北欧神話に登場する半神だそうだ。

『オルトリンデ…承知しました。艦名を刻みます』


第一艦隊旗艦 ブリュンヒルデ

第二艦隊旗艦 ジークフリート

第三艦隊旗艦 ワーグナー

第四艦隊旗艦 オルトリンデ


旗艦専用ドックに係留されている旗艦級戦艦の艦首横にはそう刻まれていた


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