そして、いつかの最果てへ|ラカン・フリーズ

 統べる者よ。


 己の全能に慢心し、世界を凍結させた愚か者よ。


 いや、君達人類こそ、二人の答えなのか。


 私は私でいる限り、私の欲望を、好奇心を満たすためにだけ生きるのに、どうして二人を、そこまで、どうして、愛して止まない。


 彼は散る。


 いや、この言葉は適切ではない。


 彼は知る。そうだ。彼は知る。何を?この世の真理を知るのか?いや、それは簡単なことだ。宇宙があれば、真理はある。そんな簡単なことを知りたいのではない。


「僕は誰?」


 キスをするときも、セックスをするときも、レゾンデートルのために。


 愛は愛よりいでよ。


 水面に映る顔に見覚えがない。それか、忘れた顔か。


 眠り姫。振り咲け見れば、永遠の、この素晴らしき銀世界。


 違うそうじゃない。


 ラカン・フリーズ。


 還れよ、円環の。そして、いつかの最果てへ。

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