強く正しく勇ましく！

断章

男女の友情

　創世（そうせい）暦（れき）８１９３年（ねん）８月（がつ）７日（にち）‥‥本日（ほんじつ）は、冒険（ぼうけん）美少女（びしょうじょ）エクレア・エトワールと、冒険者（ぼうけんしゃ）ライル・スパークが、王都（おうと）でデートをしています。

　エクレアのファッションは、シルバーのボディスーツの上（うえ）から、青（あお）いジーンズを履（は）いていました。

　彼女（かのじょ）のボディースーツは、袖（そで）なしで背中（せなか）が開（あ）いた『胸（むね）の谷間（たにま）が見（み）える』ハイレグ型（がた）です。また、足元（あしもと）は、スニーカーを履（は）いていました。それと、真夏（まなつ）なので、野球（やきゅう）帽（ぼう）みたいな『白（しろ）いキャップ』を被（かぶ）っています。

　もちろん、これら衣装（いしょう）は、エクレアが素材（そざい）を集（あつ）めて、ハンドメイドした物（もの）です。

　一方（いっぽう）のライルは、異世界（いせかい）っぽい‥‥一般（いっぱん）的（てき）『市販（しはん）衣類（いるい）』でした。

　ところで、目下（もっか）‥‥二人（ふたり）は、お似合（にあ）いの恋人（こいびと）同士（どうし）に見（み）えます。

　けれども、両者（りょうしゃ）は、単（たん）なる親友（しんゆう）なので‥‥ライルは、下心（したごころ）を隠（かく）すことなく、下（しも）ネタを連発（れんぱつ）したりしていました。

　エクレアの方（ほう）は、下ネタを受（う）け応（こた）えしながら、悪戯（いたずら）っぽく胸の谷間を手（て）で隠したり、無邪気（むじゃき）に微笑（ほほえ）んだりしています。

　一見（いっけん）、若（わか）さあふれる大人（おとな）の関係（かんけい）ですが‥‥さほど、長時間（ちょうじかん）は続（つづ）きません。

　二人は、二人とも、趣味（しゅみ）が『男（おとこ）の子（こ）』的なので、子供（こども）向（む）け玩具（おもちゃ）コレクション自慢（じまん）に始（はじ）まり‥‥今（いま）や、子供的『哲学（てつがく）議論（ぎろん）』をしています。

　道（みち）行（ゆ）く人々（ひとびと）も、二人の会話（かいわ）を聞（き）いた途端（とたん）、生（なま）暖（あたた）かい苦笑（にがわら）いをしていました。

　やがて、二人で帰宅（きたく）すると‥‥早速（さっそく）、ライルの性欲（せいよく）が、大（おお）盛（も）り上（あ）がりしています。リビングには、二人分（ぶん）の衣類が、散（ち）らばってしまいました。

　エクレアは、ドライに恥（は）じらいながらも、眉間（みけん）に『呆（あき）れによる』皺（しわ）が寄（よ）っています。

　それでも、次第（しだい）に、彼女は、頬（ほほ）を赤（あか）らめて行きます。

　やがて、交（まじ）わり満（み）ちると、エクレアの恥（は）じらいが『吐息（といき）の艶（つや）』に変（か）わり‥‥続けて、ライルの悦（よろこ）びが極（きわ）まりました。

　間（ま）を置（お）いて、ライルが卑猥（ひわい）な冗談（じょうだん）を言（い）うと‥‥エクレアは、とびっきり愛（あい）らしい恥（は）じらう笑顔（えがお）を見せました。

　その後（あと）は、二人で、談笑（だんしょう）しています。

　しかしながら、エクレアは、ライルの『しぶとい下ネタ』を、むくれながらも楽（たの）しそうに受け流（なが）していました。

　けれども、しばらくすると、例（れい）によって子供的『哲学議論』が続いています。

　如何（どう）やら、二人の友情（ゆうじょう）関係（かんけい）は、良好（りょうこう）のようです。