強く正しく勇ましく！

蒼き平原の果ての碧い海原

港湾都市シュランカにて

　望月（もちづき）真愛（まりあ）の異世界（いせかい）ライフは、１４日（にち）目（め）を迎（むか）えています。

　しかも、ここは、王都（おうと）では無（な）く『港湾（こうわん）都市（とし）シュランカ』です。

　その街（まち）並（な）みは、赤（あか）レンガの壁（かべ）と濃紺色（ネイビー）の屋根（やね）が、立（た）ち並（なら）んでいます。

　さらに、街の要所（ようしょ）には、白（しろ）レンガの壁に翡翠色（ひすいいろ）の屋根です。

　また、街路（がいろ）が、広（ひろ）く取（と）られている上（うえ）に、沢山（たくさん）の花（はな）と樹木（じゅもく）が、道（みち）を彩（いろど）っていました。

　真愛（まりあ）は、アダルト革鎧（かわよろい）『プレイガール』装備（そうび）で、埠頭（ふとう）付近（ふきん）を散策中（さんさくちゅう）です。

『海（うみ）と言（い）えば、海洋（かいよう）コンテンツ‥‥

　海上（かいじょう）貿易（ぼうえき）で、一儲（ひともう）けするぞ！』

　システムウインドウから、真愛の姉（あね）『フェイト』が、絶叫（ぜっきょう）しました。

　すると‥‥

「お嬢（じょう）さん、ここは、海上貿易には向（む）かないよ！

　‥‥倉庫（そうこ）の賃料（ちんりょう）が、高（たか）すぎるんだ。

　貿易なら、カスカベ島（とう）を、拠点（きょてん）にした方（ほう）が良（い）いんだ」

　通（とお）りがかった『気（き）の良い親父（おやじ）』が、フェイトにアドバイスしました。

　‥‥その直後（ちょくご）！

「きゃん♡」「毎度（まいど）あり♪」

　真愛が嬌声（きょうせい）を上（あ）げ、気の良い親父が『御礼（おんれい）の挨拶（あいせつ）』をしました。気の良い親父が、情報（じょうほう）料（りょう）として、真愛のバストを愛撫（あいぶ）してから、立（た）ち去（さ）ったのです。

　しかも、子供（こども）揉（も）みでは無（な）く、大人（おとな）揉みです。真愛は、性的（せいてき）快感（かいかん）を恥（は）じらい、顔（かお）を赤らめていました。

　真愛たちは、午前（ごぜん）中までは港湾施設（しせつ）付近（ふきん）で情報収集（しゅうしゅう）して、午後（ごご）からは繁華街（はんかがい）で話（はなし）を聞（き）くつもりでいます。

　その最中（さなか）、当然（とうぜん）の如（ごと）くなのか‥‥真愛が『システム内（ない）のフェイト』に苦情（くじょう）です。

「お姉（ねえ）ちゃん、もしかして、スケベな人（ひと）ばかりに質問（しつもん）してない？」

『そんなこと全（まった）く全然（ぜんぜん）無いけど～♪』

　フェイトは、明（あか）るく答（こた）えました。

　しかし、フェイトが質問するのは、男性（だんせい）限定（げんてい）で‥‥彼（かれ）らは、必（かな）ず情報料として『真愛の肉体（にくたい）を愛撫』します。しかも、全員（ぜんいん）が、性感（せいかん）テクニックを駆使（くし）していました。

　けれども、その御陰（おかげ）なのか‥‥この街の事（こと）が、かなり解（わか）りました。

　そうして、夕方（ゆうがた）には、この街の『ライルの別宅（べったく）』に帰（かえ）ります。

　ちなみに、この別宅と王都の『ライルの本宅（ほんたく）』は、石柱型（せきちゅうがた）のテレポータ同士（どうし）で接続（せつぞく）されていて、双方（そうほう）を一瞬（いっしゅん）にして行（ゆ）き来（き）できます。

　それと、今回（こんかい）は、安全（あんぜん）なので、真愛たちに冒険（ぼうけん）気分（きぶん）を満喫（まんきつ）させる為（ため）、ライルが同行（どうこう）しませんでした。

　斯（か）くして、午後６時（じ）‥‥真愛たちは、予定（よてい）通（どお）り、王都に帰還（きかん）しました。