傷つかないため
佐原マカ
傷つかないため
私はずっと寂しい。だから寂しいところから抜け出さなきゃいけないはずなんだけど寂しくない場所はなんだか居心地が悪くなってしまっている。
賑やかな人達、楽しそうな人達といるとき、決して自分がハブられているわけじゃないんだけど、そういうとき無性にそこからとびだして、早くさみしい家の自室に逃げ込みたくなる。
彼らが悪いわけではなくて、ただ自分に合わないだけなんだ。視覚からみえるもの、聴覚からはいるもの、とかいろんなものが私が傷つく材料になりすぎる。
寂しい間は、決して癒やしではないけれど、ずっと苦しいものなんだけど、傷はつかないから、ずっとまるまっている。
まるまっているだけで、他人に自分に傷をつけなくてすむのだから、これほど完璧な事は無いはずなのに、私はその状態を手放せないことが嫌で、でもそれにすがるしかないのだ。
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