第16話 思うんですよ【未来診断士】【ネタバレ】

あれって、小説として成立してるのかなって。会話劇は会話劇としていいのかもしれないが普通、ああいった悩みをストーリーに内包するべきというか。


たとえば、ちうちー。快活で思いやりのある可愛い女の子だが、実は人の気持ちがまったく分からない。


本人が言葉にして、主人公に相談した悩みは、「夢がたくさんありすぎて決まらない」。


けれど問題の本質は、人の心が分からず、自信の心も希薄であり、善悪の判断もおぼろげ、犯罪だろうと刑務所だろうとお構いなし。


そのためにいつか、日の当たる場所に出られなくなり、たくさんある夢の実現に影響が出ると予想される。→これはストーリーにおいては誤りなので、正さなくてはならない


というまあ、今ではありふれたサイコパスちゃんの話なのですが。


要は、好奇心は旺盛でなんでもやってみたいけれど、感情が希薄なので何をやっても楽しくないし、嫌でもない。


これを会話劇ですべてやってしまう、というのは果たして、小説として成立しているんでしょうか……?


たとえば、ですよ。




夢がたくさんあるちうちーは、勉強も、運動も、コミュニケーションも完璧。傍から見れば何不自由ない暮らしを送っているように見える。


好奇心が旺盛で、突飛な行動が目立つのが玉に瑕だが、本人の人柄で先生たちでさえそれを容認している節がある。


けれど、何か違和感があって、主人公のあをいは彼女を観察することに。


するとある日、ちうちーが学校の裏山でうさぎを解体しているのを目撃してしまい――。




みたいなのが、物語、って言うんじゃないですかね。まあ、未来診断士は謎解き要素メインなので、半端なく鋭い主人公くんは、2000文字くらいのやり取りからその本質を見抜いていますが。


このくらいの軽さが今の時代に合ってそうな気もするし、ほぼ会話で答えを一つに絞ってしまうところが、うーんという感じもすれば、なんとなく説教っぽいような気もするし。


まあ、いつもいつも卑屈になっていても仕方ないので百パーセントで褒めるとするなら、個人的にはこの小説は好きですね。書きやすいし読むのが楽だし、どんでん返しもしやすい。


長期的に短編として続けてもいいような気もしますが、まあ、U-24用の作品なので、宣言通り五万文字くらいで切り上げます。人気があれば続けます。ネタは今のところ、尽きる感じがしないですね。(んなぜろよりはるかに人気を誇っているので複雑な気持ち。まあ、んなぜろが読まれなさすぎるだけなのだが……¯⁠\⁠(⁠◉⁠‿⁠◉⁠)⁠/⁠¯

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