舌で聞く 声聞く時ぞ 夏は楽しき

水羊羹

滑らかなるを

舌で聞く

声聞く時ぞ

夏は楽しき


──作者より──

 これは、ちょっとややこしいですよね。


「滑らかなるを舌で聞く」は味わっている様子です。

 因みに舌に【聞く】という語は普通当てないと思いますが味や匂いを感じるという意味もあるそうです。【利く】も同じように味の様子をうかがうニュアンスがありますが……【利く】には精通しているという意味合いもあり、今回はイメージが違うということで不採用。

 水羊羹が美味しいと感じるのは素人だっていいじゃないですか……(謎の反骨)


 閑話休題


「舌で聞く声聞く時ぞ夏は楽しき」

は、味わっている人、舌鼓を打っている人物の隣(近く?)とかに人がいて人が思わず発したうなりとかうめきとか、そういった声を発している様子が聞こえる、という意味です。人間、本当に好きなもの、美味しいものを口にしたときに言語的ではない声を発するような気がします。美味しさのあまり漏れ出るため息もそうだと思います。

 誰かのために作ったり苦労して買ってきたりそういうものに対してリアクションがあると、甲斐があるというものだと思います(唸らせたいという野心のような……)

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