【ASMR】ツンツン強めの幼馴染が、同居した瞬間積極的になってヤバいんだけど!?

天春 丸乃。

第1話 久しぶり、私が誰だか分かる?


※ASMR形式になっています。

 ヒロインの一人言で進んでいきます。


(電車の音がだんだん聞こえてくる)

(それと同時に背後から聞こえてくる足音)


「ねぇ」


(肩を叩かれる音)


「ねぇってば!」


(電車が走り去っていく音)

(一歩背後に下がる主人公)


「……どうしたの? そんなにジィーっと線路を見つめて。すごい思い詰めた顔をしていたけど」


(主人公、首を横に振る)


「何でもない? 何でもないようには見えなかったけど」


(主人公がうしろに下がる音)


(千歳の声がだんだん小さくなっていく)


「てか君は誰って……はっ!? 幼馴染の顔も忘れた訳!? 私はすぐに気がついたのに」


 

「何よその驚いた顔は! 千歳よ! あなたの幼馴染の森 千歳(もり ちとせ)!」


(さらに主人公が後ろに下がる音)


「えっ綺麗すぎて分からなかった!? ふ、ふーん、そう綺麗にみえるのね」


(千歳、小さな声で喋る)


「よかった。あなたには綺麗だってずっと言われなかったから」


「……ううん、何でもない。ところで、なんでそんな思い詰めた顔をしていたの?」


(首を横に振る主人公)

(千歳が近づいてくる)


「ここであったが何かの縁。私に教えなさい!」


(千歳に手を引っ張られて、カフェに向かう)



(カフェのBGMが聞こえてくる)

(カランと氷がコップの中で当たる音が聞こえる)


「……なるほどね、働いていた会社で同僚に嫌がらせされて追い詰められていたと。大変だったみたいね」


「……でも、その同僚ムカつくわね。1発ぶんなぐってやりたいわ」


(首を横に振る主人公)

(千歳、消極的な主人公に怒る)


「はぁ? 彼は俺より優秀だったからしょうがない? 何言ってるの! あんたはその職場で頑張ってたんでしょ!? 昔からあんたは頑張り屋だもん。私、知ってるからね!」


「あっいやその、まぁ、色んなことに全力だったからね。部活にも勉強にも遊びにも」


(千歳、主人公の言葉に拗ねる)


「失礼ね。私だって褒める時は褒めるわよ。とにかく、これからどうするの? 辞めた訳だけど」


(主人公、ギュッと拳を握る)


「地元に帰るしかない、か。でも、あんたやりたいことがあって都会にでてきたんでしょ? いいの? 地元に帰って?」


(さらに拳を握る主人公)


「……才能で決めるんじゃなくて、あんたがやりたいかやりたくないかでしょ? で、本音はどうなの?」


(少し間をあけてから、本音を口にする主人公)


(ふっと優しく笑う千歳)


「家賃0円、食事朝、昼、夜付き。住み込みで家事をしてくれたら住まわせてくれる優良物件があるけど」


(手を横に振って、困惑する主人公)


「怪しいから断る? せ、せっかく私が住んでいる部屋に住まわせてあげようとしてるのに、何よそれ!」


「そうよ! わ、私の部屋に住まわせてあげるんだから感謝してよね。あんたが仕事見つかるまで置いてやるんだから!」


「でもじゃない! べ、別にあんたのことなんてどうとも思ってないし、ただちょうど家政婦が欲しかったからだけだし!」


「で? 住むの? 住まないのどっちなの?」




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