096 カキのソルベ

「カキのソルベです」

真っ白で、一見すると何の味もしそうにないシャーベットがテーブルに置かれた。

そこへ果肉入りの黒い蜜がかけられる。

スプーンに乗せ、ひとくち。

「生臭っ」

果肉は梅、蜜はポン酢。

牡蠣のソルベ、だ。

「鉄臭ッ!」

隣の席は黒いシャーベット。

あれは火器のソルベ、か。

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