隅の麗人 Case.1 怠惰な死体

久浄 要

怠惰な死体

 この世界は無限という暗黒の海にある小さな島にしか過ぎず、我々の周りでは恐怖が渦を巻いている。

 いや、果たして我々の周りでだろうか。我々の只中でという方がよいだろう。

 私は知っているのだ。

 夢の中で目にしたし、この世界には正気の者には見えないものが数多くあるのだから。


エドガー・ゴードン

『混沌の魂』


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