第387話
「知らない天井だ………」
まさか、アニメでお馴染みのこのセリフを言う羽目になろうとはな。
ムキュウ ムキュウ
アンディーの鳴き声が聞こえる。そうだ、俺……岩塩を 目が回ってアンディーの鳴き声が遠くで聞こえて!? 知らない天井、何があった???
ムキュウ ムキュウキュウ
(「ますたー ますたー だいじょぶ?」)
(「大丈夫? 何が? アンディーどうしたの?」)
(「ますたー あたち しんぱいちたの」)
(「アンディー?」)
「おお、目を覚ましたか。ミーシャ=ニイトラックバーグ、大丈夫かね? 気分は? 指は動くかね?」
「あ……、はい、ボク……。こ、校長先生? ここは? あれ?」
「気が付いて良かった。ミーシャ=ニイトラックバーグ、君は学生寮の自室で気を失っていたんだよ。従魔のアンディー君が助けを呼びに来てくれたんだ」
「えっ!? ボク、気を失っていたんですか? アンディーが!? アンディー、ボクを助けてくれてありがとう」
ムキュ〜〜ウン
手を伸ばしてアンディーを呼び寄せる。アンディーは俺のおなかの上で飛膜を広げて毛布状態になって甘えてきた。俺の為に頑張ってくれたんだ。
「アンディー、アンディー」
キュウキュウ
(「ますたー あたち しんぱいちたの」)
「ミーシャ=ニイトラックバーグ、君の症状は恐らくは急激に魔力を消費した事による昏倒だと思われる。一体何があったかのか説明してもらえるかね?」
「はい、ボクは……」
岩塩を買ったこと、鑑定後に有害金属を除去した事、再鑑定後に鉄分もしくは鉄錆を除去しようと躍起になった事、ふわふわした感覚に襲われて遠くでアンディーの鳴き声が聞こえた事、気付いたら知らない天井だった事を伝える。
「見立て通り、急激な魔力消費による昏倒のようだ。ミーシャ=ニイトラックバーグは『鉄分除去』は取得しているのかね?」
「いえ、持っていないので生えたら良いなと思って『鉄分除去』と『鉄錆除去』を何度もトライしてみました」
「それは『汎用魔法』を意識しながらだったのかね?」
「はい」
「知らないだろうから仕方ないが、鉄の分離系の魔法は魔力食いなのだよ」
「魔力食いですか?」
「本来、鉄の分離は炉ですべき事なのだよ。それを捻じ曲げて魔法で分離しようとする事は不可能ではないのだが、代償として相当量の魔力を消費することになるね」
「そうだったんですね」
「魔力消費による昏倒で死ぬことは無いがね、転倒した時に打ち所が悪くて死ぬ事はある」
ヤバっっ!! どうやらその場で力尽きただけだった模様。この状況は、全力疾走して体力が無くなって気を失う状態の魔力版という事の様だ。
「生きていてよかったです。アンディー、改めてありがとう。そして校長先生他、ボクを救護して下さりありがとうございます」
「次から気を付ける様に」
「はい。それでここは何処ですか?」
「救護室だ。作業中の怪我や体調不調の治療はここで行っている。治療には魔法を使う場合とポーションや薬品を使う場合と二通りあるよ」
「さあ、ミーシャ=ニイトラックバーグ、魔力補充にはこれが一番だ。一気に飲むように」
そう言いながら校長先生が手渡してきたのは青臭さ漂うドロリとした液体がなみなみと注がれたグラスだった。これ……青汁?
(鑑定)
【
咄嗟に鑑定してみてたらコレだよ。【
「早く飲み給え」
「あ…、はい。いただきます」
ウジウジしていても仕方ないのでさっさと飲む事にした。野草クッキーの味から察するに抹茶味なんでしよ? 想像するに、ケールの青汁に抹茶を足した味なんだと思う。多分、ギリいける。大和男子魂ナメんなってね。転生しちゃってるから大和男子関係ないけどね。飲み干せ
ゴク……グビグビ 苦っ!! でもいい風味だな。飲めるな、うん。
「ぷはーー 不味〜い。もう一杯!! ごちそうさまでした」
「もう一杯……かね?」
「あ…はい。飲めますよ」
「飲める……か。魔力回復ポーションを多飲するより依存も副作用も少ないからな。もう一杯飲んで貰おうか」
何故だろう、救護室にいる講師陣と校長先生の顔が心なしか困った生き物を見る様な目をしている。追加分も美味しく頂きました。飲み終わった直後から頭の中のモヤモヤがスッキリ晴れ渡った感じがする。
「ミーシャ=ニイトラックバーグ、つかぬことを聞くが、 “
「あの、先生、 “
「そこからか……。知らないという事は違うという事ですかね」
「もう少しで保護者が駆け付けますので、保護者から説明してもらいましょう」
◇ ◇ ◇ ◇ ◇
結論から言うと、 “
“
それと話は飛ぶが、人が嫌がる事柄を喜んで行ってしまう事を【
―――――
(誤字修正)
(誤) アンディー俺のはおなかの上で
(正) アンディーは俺のおなかの上で
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます