宇宙逃避行

「……何処か、遠くに行きたい」

友人にそう愚痴った瞬間に、宇宙空間にいるなんて誰が想像できたんだ。握られている手の触覚が不自然に変化し、友人の肌の色が変わっていく。恋人は、明るく笑いかけた。

「僕の星においで! あ、ちなみに手を離したら死ぬよ」

……私は友人(?)の手を、強く握った。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る