深夜の刺客

やかんの蓋が震え始めたので、コンロの火を止めた。熱いやかんを手に取り、傾ける。煮えたお湯が、乾いた麺に浸透していった。家族が寝ている中、一人だけ起きて麺を啜るという背徳感……たまらない。

「あら、美味しそうね」

でしょ〜……え?


「お母さん、夜食は控えてねって言ったと思うんだけど」

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