第38話 蓮長寺

 奈良を観光する際、電車を使って東大寺や興福寺に行くには、駅から東に延びる二本の道が便利です。二本の道とは、以前このエッセイにも書きましたが・・JR奈良駅から興福寺につながる三条通り、そして、近鉄奈良駅から東大寺と興福寺につながる二条通りです。


 で、その二条通りをぶらぶら歩いていたときのこと・・


 歩道の横に上りの坂道があって、坂の上り口に説明板がありました。


 何かしら?とのぞき込むボク・・


 その説明板には、こう書かれていました。


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油阪町と蓮長寺


 油阪町付近は中世に苻坂といわれていて、当時この地に隣接する今辻子町とともに油座の商人が住んでいました。彼らは興福寺や春日社に属し、一説には春日社の灯明油を献じたことから油阪と称されるようになったといいます。


 この坂を上った先の高台に蓮長寺があります。寺伝によるとその前身は古く、東大寺の別当勤操が建立した千ケ寺の一寺で喜見城院と号されたと伝わります。寛元4~宝治元年(1246~1247,鎌倉時代)に、日蓮聖人の奈良遊学の際の拠点となり、その後、応仁2年(1468,戦国時代)に当時の住職だった即俊が、宗祖の霊夢を見て三論宗から日蓮宗に改宗したといわれています。火災により一時荒廃しましたが、江戸時代前期頃に復興し、日蓮聖人の出家時の名前から蓮長寺と改められました。

 

 本堂は江戸時代前期の日蓮宗の本堂の代表遺構で、国により重要文化財に指定されています。本堂の内陣、外陣、広縁の天井に見られる極彩画や柱や貫などの極彩色の文様は一見の価値があります。


            奈良市

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 二条通りの周辺には、東大寺や興福寺の他にたくさんのお寺があります。これらは観光のお寺ではなく、普通のお寺なのです。この蓮長寺もその一つでしょう。でも、説明板に『一見の価値があります』と書かれると、見ないわけにはいきまっしぇん。


 ということで、単純なボクは(笑)、坂の階段を上って行ったのです。坂と書くと、なんか山道を連想しがちですが・・坂の周りは民家が立ち並んでいて、いかにも街中のお寺という感じです。


 では、ここで今日の近況ノートをご覧くだしゃいませ。

 https://kakuyomu.jp/users/azuki-takuan/news/16818093094567077234


 ①番が坂を上ったところにある、蓮長寺の山門です。ここ、普通のお寺なので、受付のようなものはありませんよ。もちろん、無料です(笑)。ではでは、山門をくぐってみましょう。


 山門を入ると、すぐ右に立派な鐘楼がありました。②番の写真ですね。でも、鐘楼って、山門を入って右側にあることが多いように思うのです。何か理由があるのでしょうか? これ、調べたけど分からなかったので、アホバカcopilotに聞いてみました。


Q:お寺の山門を入ると、すぐ右に鐘楼があるのはどうしてですか?


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アホバカcopilot

お寺の山門を入るとすぐ右に鐘楼がある配置は、多くの日本の寺院で見られる伝統的な設計です。この配置にはいくつかの理由が考えられます。


1.伝統と習慣:鐘楼の位置は、長い歴史と伝統に基づいており、多くの寺院で同じパターンが繰り返されることによって定着しました。

2.機能性:鐘楼を入口の近くに配置することで、参拝者が寺院に入る前に鐘をつき、心を清めることができます。これにより、境内に入る前に心を整える役割を果たします。

3.シンボリズム:鐘楼は、鐘の音が邪気を払い、福を招くとされるシンボル的な役割を持っています。入口近くに配置することで、寺全体を守る意味もあります。

4.美的配置:寺院の美的バランスを考えた配置であり、視覚的にも調和の取れた風景を作り出すためです。


これらの理由が組み合わさり、多くの寺院で鐘楼が山門の右側に配置されることが一般的となっています。お寺を訪れる際に、その配置や意味を感じ取ることで、より深い理解と体験が得られるかもしれませんね。

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 ええっ、『鐘楼を入口の近くに配置することで、参拝者が寺院に入る前に鐘をつき、心を清めることができます』ですってぇ?


 お寺の鐘をついて参拝している人なんか見たことがありまっしぇん! てか、それどころか、「鐘楼の鐘を勝手につかないでください」なんて張り紙がしてあることが多いんだけど・・


 どうも、いつものようにアホバカcopilotの嘘八百のようですな。皆さん、こんなの信用してはダメですよぉ~💦


 では、アホバカcopilotは放っておいて(笑)、本堂に進みましょう。③番がさっきの説明板にあった、重要文化財の本堂です。さすが立派な建物ですね! 本堂の右前に立っている像は日蓮聖人です。


 で、本堂の正面を撮ったのが④番と⑤番の写真です。柱なんかが、へんに着色されたりせずに、そのまま残っているので・・・すごい迫力がありました💦 さすが、重要文化財です!


 ⑤番の天井に、さっきの説明板にあった絵が描かれています。その絵を向きを変えてみたのが⑥番です。これ、何が描かれているのでしょうか? 帰ってからネットを調べると、『迦陵頻伽かりょうびんが(上半身が人で、下半身が鳥の仏教における想像上の生物)・竜・鳳風が描かれています』と出ていました。しっかし、見事な絵です。ネットの記載をご紹介しましょう。


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蓮長寺は、近鉄奈良駅からもほど近い住宅地の中にある日蓮宗の寺。

本堂の建物が見どころ。外の縁を広くとって、その吹きさらしになった場所の天井に極彩色の派手な天井絵が書いてある。江戸時代の日蓮宗の寺の特徴的な意匠なんだそうです。

絵はかなり劣化していますが、鮮やかだった時代のことを想像するとかなりインパクトがあったように思います。

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 この絵がすごい迫力で・・ボク、しばらく見とれていましたぁ(笑)💦


 で、絵の一部を拡大したのが⑦番です。天女のような仏様が描かれていますが、これが迦陵頻伽かりょうびんがの人の部分でしょうか? では、この⑦番の天女さんなんですが・・・みなしゃん、⑥番のどこに描かれているか分かりますかぁ? 探してみてくだシャイ(笑)?


 本堂と天井画の動画がこちらです。はてさて、迫力が皆さまにうまく伝わりますでしょうか(笑)?

 https://kakuyomu.jp/users/azuki-takuan/news/16818093094567085477


 この蓮長寺は観光のお寺ではないので、観光客はボク以外、一人もいなかったのですが(普通にお墓参りなどをする人は何人かいらっしゃいました)・・・どうして、どうして、大変見ごたえのあるお寺でした!


 さすが、古都・奈良・・・奥が深い!


 観光のお寺以外の一般のお寺にも、見どころがいっぱいですよね!


 さぁて、今日はここまでです。


 今日もお付き合いいただいて、ありがとうございました。


        (つづく)

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