天災で天才な君達との事件ノート。

橋本衣

第1話 殺人事件で天才達との出会い


「デカいな。真斗まさと、迷うなよ」


「大丈夫ですよ!先輩、俺大人ですよ!」


陽が差し掛かる朝、大きく綺麗な校門の前に立っている。

俺、黄原直人きはらなおとは警視庁捜査一課の刑事で階級は警部補で、隣に居るのは高校からの後輩で橙野真斗とうのまさと。天然で大阪弁を喋る子犬である。


今日は、都内にあるお金持ち学校で殺人事件が発生し、俺達が来た。

俺達は早速、手袋を手に付けながら、遺体がある中等部、高等部の職員室に素早く向かった。


「お疲れ様、」


「お疲れ、諸々の指紋採取とかしたから、あとは何でもしろよ」


「サンキュ」


知り合いの鑑識に声をかけて、ビニールシートがかけられている遺体に手を合わせて、他の刑事に情報を聞いた真斗まさとに声をかける。


真斗まさと害者がいしゃは?」


「えっと、害者がいしゃ新藤邦宏しんどうくにひろさん60歳。この学校の中等部の、国語の教諭をしていた男性です」

死亡推定時刻しぼうすいていじこくは夜の8時から9時の間。何者からか、後頭部に強い鈍器の様な物で2箇所、殴られ死亡したと見られています」


「教員、事務員達のアリバイは?」


「全員、昨日は8時前には帰宅している事が分かっていますが、警備員はその時間、居たらしいですね」


「そうか、後で事情を聞いてみるか」


すると、後ろから気配を感じ、後ろを見ると初老の男性が立っていた。


「あの、わたくしこの学校の校長で一応事件の第一発見者です」


「あ、こんにちは。校長先生、遺体を発見した当時の状況をお聞かせください」


「そうですね、朝の7時半前に学校に着きた時、職員室の鍵が開いていたのに気づいて、すぐに開けて中を確認した時に、発見しました。荒らされている形跡もなくって感じでしたね」



「そうですか、あ、あと、つかぬ事を聞きますが、被害者、新藤しんどうさんを恨んでいる人が居たりしませんか?」


「いえ、新藤しんどう先生は、教師からも生徒からも信頼されていて、大学卒業と同時にこの学校の先生になって、ずっとこの学校に居ますし、誰に対しても優しくそして頼りになる先生です」

「人柄も優れていて、誰からも恨まれる様な事をする様な人ではありませんね」


「そうですか。ご協力ありがとうございます」


「にしても、恨まれる様な人でもないのに何で殺されてしまったんやろ」


「とりあえず、警備員の所に行くか」


「、、あ、あの、良ければなんですが、刑事さん達この学校の生徒会の生徒達に会いに行ってみてはどうですか?」


職員室から出ようとすると、校長先生から声をかけられた。


「?それは、どう言う?何故、生徒会の生徒達に?」


「その、昨日は生徒会の生徒全員が8時過ぎまで学校に居たみたいで、もしかしたら何か、知っているかも知れないと、思って」


「そんな夜遅くまであったりするん?」


「新学期と言う事もあってか、忙しいらしく、連日遅くまでいる事が多いんですよ」


「分かりました。聞いて来ますね」


「では、わたくしはここで失礼します」


そう言って校長先生は校長室に向かい、職員室から出たら、他の教員達がこちらを見て話していたので、声をかけた。


ヒソヒソ ヒソヒソ


「あの、失礼ですが、貴方達は?」


「へっ?あ、私は教頭をしています、川村と言います」


「お、俺は体育教師の武藤むとうと言います」


「養護教諭をさせて貰ってます、池川いけがわです」


「数学教師の原田はらだです」


「あの、事件当時は何をしていましたか?」


「私は家族のもとに帰っていますよ。家の監視カメラにも映っているはずですし」


「お、俺は近くのフィットネスジムに行ってましたよ。会員証の記録にもしっかりと証拠が残っているはず」


「私もファミレスでご飯を食べていたはずです」

「店員さんに聞けば分かると思いますよ」


「僕も家族の夜ご飯を食べていましたよ」

「家に防犯カメラが付いているので、証拠もあります」


「そうですか、何か分かったら俺達に気軽に言ってください」

「では、失礼します」


「失礼します!」


怪しい雰囲気だったが、しっかりとしたアリバイを言ってきた事もあり、俺達は警備員の休憩室の所に向かった。


コンコン


「は〜い、どうぞ」


ガチャ


「失礼します。すいません、刑事の黄原きはらです。昨夜、警備をしていた人はどなたですか?」


「お、俺です」


そう言って手を上げたのは二十代後半ぐらいの男性だった。


「すいませんが、昨夜の警備の事を聞かせて貰っても?」


「は、はい。外でも、良いですか?」


「えぇ、それで良いですよ」


外に出て、事情聴取を始める。


「あ、俺は古村ふるむらと言います。ここの警備は1年半前から務めさせてもらってます」


「それで、昨夜の8時から9時までは何をしてましたか?」


「8時から9時までは中等部の校舎を重点的に警備をしてましたね。体育館だったりしてましたね」


「それを証明する物などありますか?」


「ちょっと待ってください。会社から支給されてるスマホが常にGPS付いてて、その時間何処にいたか、表示されると思います」


古村ふるむらは急いだ様子で鞄からスマホを取り出し、起動して俺らに見せる様にその時間何処に居たかが表示されていた。その場所は。


「中等部の校舎か、、、、ありがとうございます。他に、その時間、怪しい人物を見たりしませんでしたか?」


「いえ、特には、生徒会の生徒達が居た以外には怪しくはなかったですね」


「そうですか。ご協力ありがとうございます」


「では、僕は仕事に戻りますね」


「はい、どうぞ」


そう言って、警備室へと戻る古村ふるむらさんに続き、俺達は目を合わせ、学校側から貰っていた校舎の配置図を見つめる。


「先輩、次は生徒会の生徒達ですか?」


「ん、そうだな。何か、見てるかも知れないし」


「ですね!」


そして、俺らはその足ですぐに高等部の生徒会室へと向かった。生徒会室と書かれた看板に、あまり人が通らない場所に位置している部屋に見えた。


「此処か?」


「何か、凄い感じしますね!」


生徒会室の扉を叩こうと扉に近づこうとすると、後ろから聞き慣れない少年野の声に、声をかけられた。


「、、、、お兄さん達誰ですか?」


「!!?、、ぇ、俺は警視庁捜査一課の刑事で黄原直人きはらなおとと言います。こっちは」


「同じく刑事の橙野真斗とうのまさとって言います!」


後ろに居たのは、小柄で綺麗な顔をした少年だった。気配を全く気付かなかったから、少しビックリしたが、生徒会の人かと思い驚きながらもすぐに自己紹介をした。

すると、少年も一瞬驚いた顔をしながらも冷静さを取り戻して、俺達の目を見て声を出した。


「僕はこの学校の生徒会長の1人で白雪六華しらゆきりっかって言います」

「、、、、もしかして、刑事さん達、邦宏くにひろ先生の事件で聞きに来たんですか?」


そう言う少年こと、白雪しらゆき君の目は何処か俺の心の中を見ている感じだった。心の深層を見ている感じがしてしまい、何処か恥ずかしい感じがしてしまった。


「話が早くて、助かるよ。校長先生から昨夜、君達生徒会の生徒達が死亡推定時刻しぼうすいていじこくの間にこの学校に至って聞いてね」


「警備員の人もその時間居たって言ってたから、何か知っとるんやないかなって思ってな」


「確かにその時間、居ましたね。此処では何なので、とりあえず、中に入ってください。他の生徒達も居ますので」


言いながら、生徒会室の扉を開ける白雪しらゆき君。そして、扉の先に居たのは。


六華りっか?その人達はどなたですか?」


「刑事さんだよ。邦宏くにひろ先生の事件のことで、話が聞きたいみたい」


縦型と机に座っている7人の少年少女達。手前に座っていた、少し髪が長めでヘッドホンを付けている少年に声をかけられた白雪しらゆき君。


六華りっか以外に2人の大きな気配したと思えば、刑事さんだったか」

「良かった、変な人じゃなくて」


「?(大きな気配?声が聞こえたのか?)」


邦宏くにひろ先生の事、、、、?あっ、そっか、俺らが居た時間に殺されたって話だもんな」


「早速で何やけど、昨夜の8時から9時までの間に不審な人物や声を見たり聞いたりせんかったか?」


「いえ、特には、此処から職員室は歩いても近い距離にあったんですけどね」

「あ、どうぞ、お座りください。それと、紅茶です」


「ありがとう、そうして貰うよ」


そう、赤いパーカーを着ている少女が紅茶を置きながら言われ俺と真斗まさとは、紅茶が置かれた席に座った。


「でもさ、何で邦宏くにひろ先生が殺されないといけなかったんだろな?」


「一希先輩の言う通り、あの人を殺す理由が何なのか分かんない。恨みの線はないんだよな〜」


「そろそろの話、何で殺す事になったのかも気になるし」


「殺されたって言われた時、俺、 結構ビックリしたし」

「ショックも受けた」


「恨みの線はないのか、、、、真斗まさとこれは、どう思、、何してんだ?」


生徒達の話をメモにしながら、真斗まさとに声をかけると、真斗まさとはパソコンの画面をずっと見ていた。


「先輩、これって、この学校の様子が写ってる」


「あぁ、それは学校全体に配置されている監視カメラの中身が見れるんですよ。私達が管理任されてて」


「!!それなら、昨夜の事件当時の映像が映ってるんじゃ!」


女子生徒の発言で咄嗟に立ち上がって声を出してしまったが、もう1人の女子生徒がこちらを見て、即座に声を出した。


「ないんですよ。昨日から一昨日までの映像、それも職員室の映像だけが全て消されてて、今日確認しようとしたら、既になかったんです」


「そんな、それじゃ」


そう言われ、脱力したかの様に椅子に再び座るが、ヘッドホンの少年が少し小さいがちゃんと聞き取れる声で話し始めた。


「ま、映像が消えたとしても、データ自体が完全に消えた訳ではないんですよね」

「何処かにデータが残ってるかもだから、復旧自体は可能だと思いますよ」


「映像は僕達が登校するまでの間に誰かが消したんでしょうね」


「君達なんか、冷静やね。俺やったら普通に驚くで」


「普通じゃないですかね?」


あまりの生徒達の冷静さにツッコんだ真斗まさとは置いておいたら、赤いパーカーの少女が平然な顔で言う。

その近くに居て、俺と真斗まさとをずっとじっと見て来て居た、ヘッドホンの少年と可愛らしく大人っぽい少年の2人が、白雪しらゆき君の所に行き、こちらをチラチラと見ながら、話して居た。


「〜〜〜、別に、〜〜〜〜〜〜、〜〜〜〜〜〜〜〜」

「〜〜〜〜〜〜、〜〜大丈夫〜〜〜〜、〜〜〜〜」


「〜〜、〜〜〜〜〜、」

「〜〜〜〜〜〜、〜〜〜、〜〜〜〜〜〜〜」


「〜〜、そっか、分かったよ」

「ありがと」


気になったりしたが、聞いてはいけないと思い、目を逸らした後、赤いパーカーの少女が思い出したのか、声を出した。


、ぁ、そう言えば最近、学校の帳簿類に気になる書類が複数あるんですよね」


「あ〜、あの毎月各部活の活動費が5年前から妙に増えてるってやつ?」


「?私、知らないんだけど」


「5年前まで、部活動の活動費が1人、年間5万円だったんですが、それ以降は8万円と一気に3万円も増えていて」


そう言いながらたくさんの資料が入っている棚から書類の一部を持って来て、見せて来た赤いパーカーの少女。書類には不自然と思えるほど、お金の減り増えが伺える。これは、横領の可能性が分かってしまった。


「それに、給食費、学年積立金、教材費などの費用が、改ざんされてるっぽくてさ」


「あ、あと、不可解な部活の備品を買う為のお金とかそれに、学校のお金がちょと計算が合わないんだよね〜」


「確かに、少しの差の時もあれば、大きな差額の時もあったりするし」


「えっ、そうなの。てか、それって横領なんじゃ」


俺達が少し喋らないだけで、生徒のみんな色々、話しているので、話に入らない俺らは紅茶を啜る。


「あ、それに、最近学校の備品がなくなってる事があるんですよね。窃盗とかですかね?」


「それも犯罪じゃん」


直人なおと先輩、俺思ったんですけど、」


「ん?何だ」


「いや、この子達すっごく大人っぽいなって思っちゃって」


「確かに、だけど子供っぽいところもまだまだ、ありそうだけどな」


「俺もそれはそう思いますよ」


何て、小声で2人で喋っていると、隣に座っているはずの白雪しらゆき君の声があまり聞こえなかったのが、気になり、隣を見ると考えている顔で一点を見つめていたかと思えば、何かを閃いたのか、こちらを勢いよく見てきて、声を発した。


「!あの、刑事さん達、協力しませんか!?」


「!!っ、きょ、協力?」


突然の事で戸惑ってしまいながら声を出した。だけど、白雪しらゆき間は冷静な声で発言を止めない。


「はい、私達は今回の殺人事件の犯人を探すのを協力、お2人には横領かも知れない事件の犯人を捕まえるのを協力してください!」


「捜査に子供を巻き込んだりするのは、」


最後まで言い終わる前にヘッドホンの少年が横から手を上げ、冷静な声で話し始めた。


「俺達の方がこの学校の仕組み、構造を理解してますし、それに僕達だからそこしか出来ない事だってあります」


「それに、邦宏くにひろ先生は私達にとっては大切な恩師の1人です。殺した犯人を捕まえたいって思いは誰にも負けません!」


「このまま、犯人が捕まらないもの嫌だし、それなら僕らが捕まえたいな」


そう言って8人は俺の顔を強くそして真剣な眼差しで見てきて、その目は大切な人を亡くし、しっかりと悔しいと感じている目だった、それに挙げ句の果てには隣の後輩も、、、、


「君達、そのまで、!先輩、協力しましょ!(泣)」


半泣き状態だし


「、、、、はぁ、分かったよ。一課長の説得は俺がしとく、ただし、危険なことはしない事だ、分かったな?」


「「「「「「「はーい/はい」」」」」」」


そして、白雪しらゆき君は笑顔でだけど大人っぽい雰囲気を纏いながら、自己紹介をし始める。


「じゃ、そうと決まったら、自己紹介しましょ!」

「まずは僕から、高1で高等部第二生徒会長の白雪六華しらゆきりっかです」


白雪しらゆき君が自己紹介をしたあと、その隣に座っていたヘッドホンの少年がヘッドホンを外し、こちらを見て少し小さい声で自己紹介をした。


「次俺?えっと、高等部書記の緑宮七羽みどりみやなのはです。高1です。よろしくです」


その次に1番大人っぽく明るい口調で喋っていた少年が元気よくみんなに見える様に自己紹介をした。


「次は俺な!高等部第一生徒会長の青柳一希あおやなぎかずきです!高3です!よろしく!」


次に、赤いパーカーを着た少女が紅茶を啜りながら、こちらを見ながら少し一礼しながら自己紹介をした。


「私は高等部副生徒会長の朱野二葉あかのふたばって言います。高3です。よろしくお願いします」


次に大人っぽい雰囲気で、しっかりしている感じをしていた少女が少し恥ずかしがりながら、自己紹介をした。


「あたしは高3で風紀委員長の水屋三月みずやみつきです。これからどうぞ、よろしく」


その隣に居た、可愛らしい雰囲気をしていた少女が水屋みずやさんにくっ付きながら、自己紹介をする。


「私は広報の紫原四陽しのはらしはるって言います。高2です。よろしくお願いします」


そして、明るく元気の口調でだけど見た目はワンコ系大人っぽい少年が椅子から立ち上がって自己紹介をした。


「高2で会計してます、桃園五月ももぞのさつきです!!よろしくお願いしまーす」


最後に、可愛らしい雰囲気とあざとい感じをしているが大人な発言をしていた少年が一礼した後、自己紹介をした。


「高1で、書記しています、黒羽愛八音くろばあやねです。これからよろしくお願いします」


そう次々と自己紹介をしてきて俺達の番が回って来た。


「捜査一課所属、刑事の黄原直人きはらなおとです。これからどうぞよろしく」


「同じく!捜査一課所属、刑事の橙野真斗とうのまさとです!皆、気軽に真斗まさと刑事って呼んでな!」



***



そして、自己紹介をしてこの日は一旦解散となった。まぁ、白雪しらゆき君達は今日もまだ学校があるからなって思いながら、学校に止めてある車に乗り込む。


「先輩、警視庁に戻るんですか?」


「いや、法医学教室行くぞ」


「えっ?ぁ、新藤しんどうさんの司法解剖が終わったんですね」


「そう、結果聞きに、今から行くぞ」


「了解です」


そう言って、真斗まさとが車を30分近く走らせ、良く使用している大学の法医学教室に足を向かわせた。大学と少し離れた教室に着き、ドアを叩く。


コンコン


「はーい」


ガチャ


「お疲れ様です」


「お、直人なおと真斗まさとじゃん。何、結果なら他の刑事に言ったけど?」


扉を開けた瞬間、コーヒーを口にしながら、俺達に声をかけたのは、今回、新藤しんどうさんの司法解剖を行った、大崎謙也おおざきけんやと言う法医学者で俺が新人の頃からお世話になってる人だ。

見た目は爽やか系だが、ちょと胡散臭い部分があったりする。


「結果は、謙也けんやさんに聞きたくてさ」


「俺も俺も!!」


「はいはい、ちょと待ってな」


そう言ったかと思えば、コーヒを置き机の資料を取り、こちらに近づいてきた謙也けんやさん。


「えっと、新藤しんどうさんの死因は、後頭部に鈍器の様なものによる強い衝撃、殴られた事による死亡だな」


「そうか 「あ、あと」 あと?」


「2箇所殴られた所あったろ?」


そう言いながら殴られた所の写真をホワイトボードに付けて、2つの傷跡に赤い丸線を書く謙也けんやさん。


「まず、こっちの傷は、傷の深さは比較的に浅いが傷の幅は広い」

「で、こっちの傷は、傷の深さが陥没していると分かるぐらい深くだが傷の幅は狭い。因みに、死因となった傷は後半の傷」


「確かに、言われてみれば違う傷跡」


「そう、それで調べてみたら2つの傷跡はどちらも違う凶器を使っている」


そう淡々と言いながら、もう1つの書類を持って来て、俺達に渡して来た謙也けんやさん。


「そしてもう1つ言いたいのは、この2つ傷を付けられた時間は1時間弱違うんだよ」


そう真面目な顔で言い、俺は強い衝撃が頭の中で受けた。どう言う事だ。犯人は違う時間で2回攻撃したってことか?いや、それは違う、それにそれなら、同じ凶器を使うはずだ。まさか、いや、んな訳、、、、

何て、頭の中で色々考えていたら、真斗まさとが声をかけてきた。


「先輩、それってもしかして」


「あぁ、この事件、2人の犯人が居るかも知れない」



どうやら、俺達は難しい事件に立ち会ってしまったのかも知れないと、心の中で思う。

そして、これが俺、直人なおと真斗まさとが天才達との出会いになり、そして、次々といろんな事件に巻き込まれる序章に過ぎない事はまだ、この時の俺達は知る由もないのだ。













































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