第7話  カーナビと競い合いたる秋麗

カーナビと競い合いたる秋麗あきうらら


本日、夫の運転で初めての場所へと遠出しました。

ちょっと暑すぎましたが、風のない好天で道中、垂れた稲穂が黄金に輝いて見えました。


「絶対に、元のルートへ戻そうとするで」

いつものことですが、カーナビのルートと異なる道へと進む天邪鬼な夫。

それならナビを使わなくてもと思うのですが、初めての場所はやはり不安なのでしょうか。

いえ、ただ単にカーナビと競い合いたいだけなのかもしれません。

「こっちの方がショートカットなんや。ほら、時間が短くなったで」と、鼻高々です。

カーナビも頑張られました。

元のルートに戻すために十回以上は、お声を掛けていただきました。

ご苦労様でした。


う~ん…

でも、結局到着時刻は、あまり変わらなかったような。


復路は、夫も疲れたのでしょう。

往路でのカーナビのお勧めだったルートを素直に通りました。

でもね…

カーナビの道案内は使いませんでした。

何だかね…

頭の中に大きな?マークが、浮かんじゃいました。







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