親友に彼女を3回NTRされたダメ猫な俺を女豹なマドンナ先輩が全力で狩ってくる

東音

第1話 女子の顰蹙を買うダメな俺と飲み会に降臨したマドンナ先輩

「おい、広樹。佐藤さんの件、噂になってたぞ? 」

「ああ、知ってる…。たはー。やらかしちゃったなぁ…。」


サークルの飲み会で、俺は同じサークル、同じ学科の友人魚沼うおぬまわたるに言われ、額に手を当てた。


「俺も出来る限りフォローしといたけど、一部の女子達は聞く耳持たない感じでお前の事目の敵にしてて、学科の飲み会にもう呼ばれないかもな…?」

「ええ。マジかぁ…。」


ただでさえ広いとは言えない人間関係が更に狭まってしまいそうな状況に俺はガクリと首を項垂れた。


M大学文学部史学科2年生。映画サークルに所属する俺、猫田広樹ねこだひろき

名前の通り猫のように飄々とした気ままな性格だが、高身長、切れ長の瞳を持ついわゆるイケメンと呼ばれる外見のせいか、女子に告白される事が少なくない。


つい先日も、同じ学科で同じクラスの佐藤朱美さとうあけみさんに、告られたばかりだった。


俺みたいな自分勝手でダメな奴に告白してくれるなんて、有り難いし、嬉しいとも思ったが、だからこそ過去の轍を踏んではいけないと、自分としては彼女の為を思って返答をした…。


その筈だったのだが…。


「お前に悪気はないのは分かってるよ。だけど、せっかく告白してくれた子に、『ありがとう。でも、俺と付き合っても、多分君は親友の方を好きになっちゃうと思うから、親友の鉄男に紹介してもいいかな?』はねーだろよ!」


「ああ…。俺は何か選択を間違ってしまったようだな…。佐藤さん、大人しい人だと思っていたけど、あの平手打ちは強烈だったよ…。」


航に叱られ、俺は叩かれた痛みを思い出し、頬をさすっていたところ…。


「ふむふむ…。君達何だか面白そうな話してるじゃない?私にも聞かせてくれないかしら?」


「「槇村先輩…!!」」


鼻にかかった艶のある声に俺と航が振り向くと、同じサークルでマドンナ的な大学三年生の先輩、槇村涼子まきむらりょうこさんが俺達のすぐ近くに立って、こちらをいたずらっぽい笑みを浮かべてこちらを伺っていた。


去年のミスコン優勝する程の美貌、賢さ性格の良さを兼ね備えたまさに才色兼備の彼女は、他に旅行サークル、テニス部と二つも部活を掛け持ちしていて、同じサークルといえども人気者の彼女と話せる機会など、今までほとんどなかった。


「ここ、座ってもいい?」

「「ど、どうぞ、どうぞ!」」


高嶺の花とも言える彼女に話しかけられ、俺も、渉も緊張しつつ、テンションが爆上がりになり、すぐさまテーブル席の一角を空けた。


「ありがとっ。ここ、恋バナの熱気で暑いわね。場合によっては、お姉さんが一肌脱いであげなきゃいけないかなっ。」


パサッ!ぷるるん…。


槇村先輩はそう言って、上に着ていたシャツを脱ぎ、豊満な胸を震わせ、タンクトップとミニスカという格好になった。


「「(うおおぅっ…!)///」」


巨乳のタンクトップの破壊力よ…!!

そして、白い太ももが至近距離に…!!


俺も、航も少し前屈みになりながら、声にならない悲鳴を上げた。


「猫田広樹くんと魚沼航くんだったわよね?さっ。さっきのお話続けて?」


「「ふぁ、ふぁい…。♡」」


眼福なものを見せてもらった俺達は骨抜きにされながら、槇村先輩に返事をしたのだった。



✽あとがき✽

読んで下さり、ありがとうございます。

NTRものの中編を書いていけたらと思います。


今後ともよろしくお願いしますm(_ _)m





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