第19話 元凶はヒトラーです。妻ではない。

灼熱の気配仄見える明け方の寝室。今日も妻が動き出す。夫に安眠はない!

妻「悟ったぞおおお!」

夫「な、何?何?どうしたの?」

妻「あんねぇ、ヒトラーって良い人なんよ」

夫「…ハァ」

妻「さっきアウシュヴィッツ強制収容所の自販機にお茶買いに行ったらヒトラーいてちょっと喋った」

夫「…ハァ」

妻「ここって死んだフリして脱獄出来ますか言うたら、死体は解剖するからムリですって教えてくれた」

夫「…ウン」

妻「そんで部屋帰って死んだフリしてたら、ヒトラーとハイドリヒ来た。ハイドリヒが解剖しましょう言うたから、ヤバいと思った…」

夫「…ウン」

妻「したらヒトラーが、いいからいいから、この子解剖しなくていいからって、出してくれた。アウシュヴィッツから出たー!…スヤァ…」

夫「…寝るのかよ。てか、アウシュヴィッツ強制収容所作ったんヒトラーじゃねえかよ!」

もう一度言う。夫に安眠はない!ごめん!

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