2話: 仲間の決意

セリーナの研究室での調査を終えたルカスとイザベルは、フィリップ・グレイの元へと向かった。フィリップは学派の中でも特に優れた錬金術師であり、ルカスの親友でもあった。彼は実験室で新たな錬金術の技術を開発していた。


「フィリップ、ちょっと話があるんだ。」ルカスは実験室に入るなりフィリップに声をかけた。フィリップは顔を上げ、ルカスとイザベルの表情を見て、何か重大なことが起きたと察した。


「何があったんだ、ルカス?」フィリップは手に持っていた器具を置き、二人に近づいた。


「セリーナ先生の死について調べていたんだ。彼女が創造のエリクサーに関する研究をしていたことがわかった。彼女の死は事故じゃないかもしれないんだ。」ルカスは緊張した声で説明した。


フィリップの表情が険しくなった。「創造のエリクサー……それが本当なら、とんでもないことだ。誰かがその力を手に入れようとしているのかもしれない。」


「そう思う。だからこそ、私たちで調査を進める必要があるの。フィリップ、協力してくれる?」イザベルが真剣な表情で問いかけた。


フィリップはしばらく考え込んだ後、深く頷いた。「もちろんだ。セリーナ先生が命をかけて守ろうとしたものを、見過ごすわけにはいかない。僕たちで真実を突き止めよう。」


三人は協力して、セリーナの遺品や研究室に残された手がかりを調査することに決めた。彼らは昼夜を問わず資料を読み解き、少しずつ謎の全貌に近づいていく。


ある夜、ルカスは古代の書物の中に隠された暗号を解読し、重要な手がかりを発見した。「ここに、セリーナ先生が最後に訪れた場所が記されている。『禁断の聖域』……彼女はここで何かを見つけたのかもしれない。」


イザベルは興奮気味に言った。「それが創造のエリクサーに関するものなら、私たちもそこに行って確認する必要があるわ。」


フィリップも同意した。「その場所を調査すれば、何か重要な手がかりが見つかるはずだ。危険は伴うかもしれないが、行く価値はある。」


三人は「禁断の聖域」への旅を計画し、準備を整えた。セリーナの遺志を継ぎ、彼女の死の真相を解き明かし、創造のエリクサーを巡る陰謀を阻止するための冒険が始まろうとしていた。


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