親友とゲームの話
「やったー!クリアー!」
「おめでとうどゴルァぁ!」
陸がゲームクリアして両手をバンザイして喜んでると、後ろの扉から太郎が勢いよく入ってきた。
「連絡しろ!」
「ハッハッハ....すまぬ」
「よろしい」
とりあえず陸は太郎に座るように促し、太郎床に座り込みバックからゲーム機とコントローラーを取りだした。
「対戦するぞ」
「了承したければ無作法と言うもの!」
陸も負けじと、コントローラーを構えると、ゲーム機本体をテレビにつなげ、スイッチを入れる。
「「やるぞぉ!!」」
スムーズに有名なゲームキャラ達が戦う有名なお祭り騒ぎ対戦ゲームを起動すると、お互い持ちキャラを選択し、対戦を始める。
しばらくして...
「ドリルキック!」
「ぐぁぁぁ!!」
太郎の操作するキャラの技が陸の操作するキャラにクリーンヒットして、吹っ飛ばされ倒され、残機が0になる。
「くっ...負けてしまった!」
「俺の勝ちだぁ!ふはははは!」
陸は膝から崩れ落ち項垂れて、太郎は大喜びしてガッツポーズをとっている。
「...」
陸はスっとポケットからスマホを取りだし起動すると、とあるソシャゲの画面を見せる。
「こっちは俺の勝ちのようだな?」
その画面には、太郎の推しキャラの水着バージョンの育成画面が開かれている。
「...ゆ...ユルザン!」
太郎も負けじとスマホを取りだし、ソシャゲを起動すると、陸と同じソシャゲを開き貯めていたガチャ石を使ってガチャを回す。
「速攻で当ててやらぁ!!」
負けフラグが1つ立つ、もちろん結果はすり抜けであり太郎は崩れ落ちた。
「くっ....試合に勝って勝負に負けた!」
「太郎くん...欲望の解放が下手っぴさ...」
項垂れてる、太郎に陸はそう言いながらゆっくり近ずいくとガチャ石の残り数に指を指す。
「天井確定だよ...引かなくていいのかい?」
「つ、次のガチャも俺の推しが出るの知ってるよなぁ?!」
「このキャラがゲットできるのは今だけだぞ?」
「くっ...欲望に負けちゃぁダメなんだ!俺は次のガチャの推しを狙うってもう決めるんだ!覚悟だ!ここは負けていいって言う覚悟が必要なんだ!」
陸は太郎の周りをぐるぐる回りながら歩く。
「....確かに次のガチャは君の推しが出る....しかし、君...こっちのキャラの方が好きだったよなぁ?」
「ぐっ...で、でもよぉ!次のガチャから出てくる推しキャラがよぉ!PVでよぉ!くっそかわいいんだよぉ!」
「...合体技...」
「!?」
「お前、もう片方は持ってたな?なら今当てれば合体技使えるじゃぁないか...」
陸は太郎にそう悪魔の囁きをする。
太郎の推しキャラはなんか神様ぽい存在に、悪と光の力をそれぞれ与えられた双子という設定であり、太郎の推しは悪の方だ。
理由はツンデレ具合がちょうどいいのと、ギャグ用委員になってなんか憎めないためである。
光の方は最初の10連の時すり抜けでやってきて、二人揃うと特殊演出で必殺技時、合体技ぽくなる演出が入るのだ。
「ぐ..ぐぐぐ..!」
太郎はその悪魔の囁きに負け、10ガチャを押す。
結果は....天井まで爆死だったという....
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