第57話 魔法激戦
꧁————前話あらすじ————꧂
予知されていた大戦争が遂に開始。互いの生存圏確保をかけた戦いでもあるこの戦争。
これに勝たねば人類は完全に魔の者に支配されてしまう。
地下世界種族との命をかけた戦いが繰り広げられる。
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<本文>
血みどろの戦乱が展開されていく。
現代兵器で誤撃とならぬよう、控えさせていた四天星の率いる魔法軍がいよいよ参戦。
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095192557
「皆、引き締めていくぞ」
火の魔法軍が巨大火焔を起こし獣たちを薙なぎ払い、土魔法軍は穴に落として埋め、無数に放たれる投石を大地から
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095187275
「反撃用意! 一斉詠唱せよ!」
空を放物線を描いて降り注ぐ大岩投石を膨大な土魔法の射ち
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095198866
しかし無尽蔵に湧いて出る地底獣たちは火も弾も恐れず、その焼け焦げた屍を乗り越えて突進、遂に目前まで迫る。
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095182542
全火力で現代兵器も応戦するが圧倒的な数に押される。どちらもジャミング対策として魔威弾より実体攻撃に変えて攻撃。
ここで火と土の魔法軍が水の魔法軍と入れ替わる。
〈ウォータージェットォ!〉
岩をも切断するそれを放つと獣の足が次々に寸断され地に倒れバタつく。それを敵魔導師が魔法で治そうとするが全隊装備の数十万丁のジャミング機が所構わず乱射され発動を阻止する。
宙からは空を覆う音速級の大型吸血コウモリ獣群が襲来し、砲撃隊に襲いかかり首をはね、腕を食い千切る。それはまるで生ける誘導特攻砲弾。
「クソォ……数がとんでもねえ……ん! マズイ! 全隊、退避っ!」
気が付けば火を吐く大型怪鳥魔獣が高高度な上空から水魔法軍を攻撃して来る。
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095177676
迎撃するウォータージェットの威力が及ばないのに反し、上空の怪鳥は火焔を吐いた瞬間に羽ばたく翼で地上へと煽り、火の雨を降らす。
「俺らに任せろ!」
急いで援護して放った火魔法軍の炎の大噴射と激突、弾けた火の粉の嵐はさながら花火の中に突っ込んだかの様だ。
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095165776
再び交代で風の魔法軍が大竜巻をおこすと制動を失くした怪鳥らが吐き出す火焔は宙を舞っているだけで消失、逃げるように退散する怪鳥。
それをレールガンで撃墜する現代火力陣営。
『バシュッ……、バシュッ……、バシュッ……、バシュッ……、バシュッ……、バシュッ……、バシュッ……、バシュッ……』
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095172075
高速連射可能な利点を生かし砲撃戦を支配する。投石機への遠隔攻撃戦では200㎞先をも射程とするレールガンに圧倒的に軍配が上がり、次々と投石機を壊してゆく。
そのメッタ撃ちで空は焼け地は爆ぜ揺れ踊り、逃げ場など何処にも無く、互いにただ命を繋ぐ為の乱撃を交わす。
だがその投石機は可動性に優れ、魔導師の知覚獲得魔術による砲撃地点の先読みで頻繁に位置を変えて立て直す。
現代兵器の粋レールガンが戦局を優位にしてると踏んだ敵陣は、ターゲットを変え魔導師を送り込む。
複数設置されたそれの内、ジャミング守護の手薄な1箇所へ魔導師団の毒霧攻撃を設備内へ充満させた。
苦しみながら果ててしまうオペレーター達。
敵は他のレールガンへも知覚撹乱を仕掛けて来るが、駆けつけた四天星直属部隊が死守。
連邦軍は随所でこれ迄見せたことのない連携や適時適所での交代劇により圧倒的な数の不利を凌ぐ。
一進一退の攻防が続く。――――
* * *
その頃、ルナ達を含む『はぐれオオカミ』は、手薄な市中警備を補うべく各国政府からの要請に基づいて臨時公認され、集会所へ避難して来た市民を警察と共に警護をしていた。
「いつ敵の残党に内地攻めの号令が掛かってもおかしくないけど何故か避難市民へはまだ攻めてこないね。 ああ、ルカのサイでどうにかもっと効率的に探し出す方法が無いかな……」
「う……ん、サイは遺留品からとか特定の目標物の探知は得意だけど不特定無作為の探索は苦手。まあこの争いは堂々と奴隷化って事だから、人拐いが減っただけでもマシだけど……」
「うん。ボクにも索敵スキルがあったら……にしてもこの集会所の『
「本当凄い戦い。確かにまるでCGゴリゴリの映画みたい。私達の戦いの参考にしないと……四元素の全軍が協力して頑張ってる……」
「そう言えば五大星の最後の一つ、サイキック軍は控えだとか。最大国首都の護衛だって」
* * *
――――正規軍本営
連合正規軍長官と四元素魔法の各方面支部リーダーが次の作戦を練る。
各リーダーは宙に浮く魔法画面・エアウィンドゥでテレビ会議のように話す。軍の長官が切り出した。
「この消耗戦は今の所互角のようだが各四元素支部リーダーの見解も聞きたい」
「偵察隊の報告によれば、遥か後方ギガダンジョンまで続く敵数は我が軍の数百倍は確実とのこと。更にその中には巨大な怪物らしきものまで多数控えていると申しています」
「す、数百倍! ……。ではなぜ市中へ同時多発攻撃してこないのだ? それを遣られたら一巻の終わりだ」
「今まで製造した数百万丁のジャミング機を市中に徹底配布、常時放射して忌避効果を発揮しています。主戦場を譲れぬヤツ等は敢えて不利な場所での戦力の分散は出来ない筈です」
「では逆に戦力低下前に敵の
「厳重な結界で入れません! それに第二層の門番を知らないのですか? 百年の足止めの主原因を! いくら敵数が減っていても巨大な魔界の中でイキナリ本営を
作戦本営では今更感のある議論ばかりが堂々巡り。やはり連邦政府は役に立ちそうもない。だがひとつ、連合軍長官の次の『奪還命令』については違っていた。
「現在、事実上奪われた約半数の国々にいた敵の主力クラスの魔物らはこの前線に参戦していると見られる。つまりは市中は手薄だ!
これは巣食われた国々を取り戻す好機だ! よって待機している各地の武装可能な機動隊とハグレオオカミ達にその奪還を命ずる。 速やかに実行せよ!」
地下世界の血を引く者の特定用に開発、増殖して来た昆虫、『光るチョウバエ』
―――彼ら特有の臭いに群がる性質―――
を各地で述べ数百億匹放ち、それを目印に地上に潜む者を捕獲、もしくは危険対象の掃討が指令された。
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093077095161426
それ故この為の有能な協力者の急募がかけられた。そして既に政府から重用されるルナ達へもいち早くその事が知らされた。
「ルカ! これこそ地上の敵の全掃討だよ! これをやり切って大陸を全部取り返そうよ!!」
「うん! 腕がなる! いざ出陣だね。ノエちゃんも支度して!」
「うんっ!」
[ ▼挿絵 ]
https://kakuyomu.jp/users/kei-star/news/16818093076877101020
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ようやく自分達なりの活躍の場を見出すルナ達。こんな厳しい未来にも諦めず応援頂けるなら ☆・♡・フォローのタップにて宜しくお願いします。
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イメージBGM (youtube)
▼ United We Stand , Divided We Fall
https://youtu.be/6O6Q1OiF6LI
(正に命懸けの大混戦にはこの曲しかない)
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