第2話東京下町妖怪相談所へようこそ
東京下町妖怪相談所へようこそ
「ご依頼ありがとうございます。お名前からどうぞ」
銀髪の優しげな男性がそういうと
「は、はい!俺っ!亜鳥 華っていいます!」
ピンク色の髪の少年がそう言った。
「亜鳥くんね。私はここの所長をしている
早乙女 信長。どうぞよろしく
それでうちに来たからには当然妖怪がらみの依頼なんだろうけど
詳しく聞いても?」
「はい、2ヶ月くらい前から
今まで見えなかった…その…妖怪?みたいなのが見えるようになって
しかもすげー襲われてて…今の所逃げ切れてるんですけど。
俺、今まで霊感とかそーゆーの全然ないし妙な寒気とかも感じたことなかったんですけど、ほんと急にで…
きっとこんなこと友達に言ったら頭おかしいやつだって思われるし。
ばぁちゃんには心配かけたくないしで
どうしたらいいかもわからずここに依頼を…」
「ふむ…突然見えるようになった…か…
2ヶ月前に他に何かなかったかな?なんでもいいよ。
関係なさそうでも君の印象に残ったこと。」
少し考え込むと信長はそう言った
「うーん……あっ!俺、両親を病で早くに亡くして今は父方の祖母と暮らしてるんですけど。
俺が生まれた時にネックレスをくれたんです。
母が、肌身離さず持っていなさいと言ってて
それで、2ヶ月前にそのネックレスが急に壊れて。」
「なるほど、ちなみにお母さんの方の苗字とかわかるかい?」
「??えーと確か一柱?だったかな」
不思議そうに華は答える。
「……ふむ。」
また深く考え込む信長
するとそこに
カランカランと事務所の扉が開く音が響いた
「ただいま〜。結界の貼り直し終わったよ〜って。お客さん??」
銀髪で黒い眼帯。バチバチのピアス。
落ち着いた事務所内とは不釣り合いな少女がそう言って扉を閉めた。
「おやおかえり、菊」
「うん。依頼?急ぎなら私受けようか?今急ぎの仕事ないし」
と近づく菊と呼ばれる少女
「ちょうど良かった君に任せようと思ってたんだ」
と信長はいう
じゃあと信長の横に座って話を聞くことにする聞く
「さて、亜鳥くん。おそらく君のお母さんの家系は元々祓い屋だ。
一柱というのはもう百年も昔に途絶えたと言われていた祓い屋の一族でね。
ここからは少し複雑な話になるんだが
君たちの一族は妖を惹きつけやすい体質なんだ。
妖達にはどの人間よりも動物よりも魅力的で美味しそうに見えたんだろうね……
その一族は祓い屋としての力はあまりなかったが囮としてとても有効に使えた…だから他の力を持った祓い屋がそう使ってしまいには全滅…そう言い伝えられている」
「っ…」
ゴクリと唾を飲み込む亜鳥
「…おそらく君のお母さんはその一族の隠れた生き残りで
もらったネックレスは妖と身に付けた人間の関わり合いを断ち切るための一種の呪具だ。
一柱の当主、一族を率いていくものだけが唯一身を守るために代々受け継がれてきたもののはずだ
そして君のお母さんも唯一の生き残りの子孫のため受け継いで君に渡した。
それが長い年月で壊れてしまい。君は再び妖に狙われる体質になった」
「そんなっ….!母は一言も….」
「まぁ、生まれた時からネックレスを身につけて妖との関わりを経っている君に説明することも難しいし…何より知らずに生きて欲しかったんだろうね…」
と落ち着かせるように華に信長は説明した
「でも、壊れちゃったってことはやっぱりまずいよね?」
と菊が言う
「あぁ、さて、話を戻そう華君、
君を救う対処法は二つ
一つはこの菊に妖を片っ端から祓ってもらい
噂を広めて妖が恐れて近づかなかなるまで繰り返す
もう一つは君がつけていたと言うネックレスを再度修復してみる。
君の受け継いだネックレスは一柱に受け継がれてきた特殊な呪具だからねそういうのは同じものは2度と作れない。
まだ修復する方が見込みがあるただこれには相当な時間がかかるし完全に修復できる保証もない。すぐ壊れてしまう可能性も呪具の力が弱まる可能性もある…」
「壊れたネックレスってまだある?」
菊はといかける
「は、はい!一様、家に」
「んじゃあ、それとりあえず治してもらってみて!その間は私が護衛するよ!最悪ネックレス治せなくても威嚇できるし、それでどう?」
「は、はい!よろしくお願いします!!」
「うん!私は改めて早乙女 菊!よろしくね!」
「亜鳥 華です!よろしくお願いします!」
こうして契約が成立したのだった
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