第6話 早朝ランニング

仕事でもない日曜日

朝6時に目が覚めて、隣で眠る奥さんを起こさないように

そっと一階のリビングに降りる


特に何をするでもなく

椅子に座ったまま、ボーッと外を眺める


『暑くなる前に、走り行くかなぁ』

独り言でも呟いて、自分に言い聞かせるように動き出した


着替え終わって玄関を出ようとしたところで

起きてきた奥さんから声をかけられた

他愛無い会話を少しした後、特に見送られることもなくランニングに出かける


お互い気を遣わない 長年の当たり前が心地よくて


熱くなりそうな夏の朝へ走り出しながら


いつまでも、この当たり前が続きますように


と、願ってみた

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