3.ひとりでいること、
-人は自意識過剰である。-
やっと着いた学校の門をくぐる。
今日はやけに人が少ない。
「え、おはよう!」
誰だかわからない男子が友達とのサッカーを中断して話しかけられた。人の顔や名前を覚えられないのは許してほしい。
「あっ....」としか言えない自分が情けない。
歩みを進める。
脈がはやまる。
学校という空間はいつまで経っても慣れない。
あぁ、苦しい。
-騒ぐ声。雑談の笑い。机の擦れる音。すべてが私を拒み、排除しようとする。私の至らぬ点やみすぼらしいなりを嘲笑っている。-
気力を振り絞って顔を上げるが誰もこちらを見ていない。
所詮、私にはそれほどの魅力などないのだ。
-人は自意識過剰である。-
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます