【勇者ライカ】は世界に映える！

新しい絆

　現在（げんざい）、住居（じゅうきょ）併用（へいよう）型（がた）会館（かいかん）の内装（ないそう）と外装（がいそう）の工事（こうじ）は、最終日（さいしゅうび）（全（ぜん）二日（ふつか））です。

＃午前（ごぜん）９時（じ）、娼家（しょうか）ギルドの相談（そうだん）窓口（まどぐち）では――

　勇者（ゆうしゃ）『日野（ひの）ライカ』は、売春（ばいしゅん）によるスキル上（あ）げの成果（せいか）で、保育士（ほいくし）を確保（かくほ）しようとしている事（こと）を、相談しています。

　そしたら、相談員（いん）は、明（あか）るく笑（わら）いながら答（こた）えます。

「子供（こども）なんて、あんたの男（おとこ）たちで、育（そだ）てりゃ良（い）いじゃないか！」

「そっか！」

　相談員の単純（たんじゅん）回答（かいとう）に、ライカは、感銘（かんめい）を受（う）けました。

　さらに、相談員は、ライカに色目（いろめ）を使（つか）います。

「そんな事より、あたいを雇（やと）わないかい？」

「ん？」

「あたいは、百合（ゆり）だから、あんたに興味（きょうみ）があるわけ。

　――あたいを、あんたの妹分（いもうとぶん）にしておくれよ♡

　そしたら、あんたの男たちとの乱交（らんこう）とかにも、参加（さんか）するよ。

　どうだい？」

「よろしく！」

「えっ、良いのかい？」

「わたしは、あいつらの為（ため）なら、何（なん）だって受け入（い）れる」

　こうして、娼婦（しょうふ）３世（せい）のアイラ（１８才（さい）、処女（しょじょ））が、従者（サーバント）になりました。また、アイラは、この街（まち）の娼家ギルドマスター（男性（だんせい））の娘（むすめ）です。

　無論（むろん）、ライカが、売春するプランは、消滅（しょうめつ）しました。

　ちなみに、アイラこと、アイリーン・リビドライブは、売春というよりも、アダルト商品（しょうひん）を含（ふく）む、ポルノ全般（ぜんぱん）の精通（せいつう）者（しゃ）です。また、当然（とうぜん）ですが、処女なので、売春どころか、男性（セックス）は未（み）経験（けいけん）です。

　しかも、本人（ほんにん）の得意（とくい）ジャンルは、女性（じょせい）下着（したぎ）の企画（きかく）デザインだったりします。それに、そもそも、彼女（かのじょ）が、百合になった切（き）っ掛（か）けも、女性下着の企画デザインです。そして、女性下着の職人（しょくにん）としても、それなりの腕前（うでまえ）なのです。

＃その後（ご）、昼（ひる）下（さ）がり、仮設（かせつ）宿舎（しゅくしゃ）では――

「おぎゃあ！」

　ライカが、従者長（じゅうしゃちょう）ゲンサンの長男（ちょうなん）を出産（しゅっさん）しました。

　出産の後（のち）、数分（すうふん）ほどで‥‥その子（こ）の成長（せいちょう）は、生後（せいご）１ヶ（か）月（げつ）相当（そうとう）にまで、加速（かそく）されて行（ゆ）きます。

「良（よ）かった、母親（ははおや）似（に）だ‥‥」

　そう言（い）って、ゲンサンは、嬉（うれ）し泣（な）きしながら、その子を抱（いだ）きます。皆（みんな）も、その子の誕生（たんじょう）を、祝（いわ）っています。

　けれども、アイラだけは、男たちの品（しな）定（さだ）めをしながら、考（かんが）え事（ごと）です。

＃その夜（よる）――

　アイラが、従者のハンス（美（び）青年（せいねん）、２４才）に告（つ）げます。

「あたいの処女は、あんたに、あげるよ！」

　ハンスに、春（はる）が訪（おとず）れました。

　アイラが、ハンスを、選（えら）んだ理由（りゆう）は‥‥ハンスが、女性向（む）け装備（そうび）職人でもあるからです。もちろん、これは、ライカのためです。アイラは、ハンスが、一番（いちばん）、ライカの役（やく）に立（た）つと、判断（はんだん）したのです。

　それに、これで、ライカの装備が、ウルトラセクシーに変（か）わるはずです。

　とは言え、アイラは、処女を捨（す）てると‥‥すぐさま、乱交を主導（しゅどう）していました。