拠点の館

建設けんせつ現場げんば仲間なかま肉体にくたい労働ろうどうしゃ男性だんせい)たちが、従者サーバントになった翌日よくじつ――



 ついに、建設工事が、完了かんりょうしたのです。

 この建物は、何処どこかのクランの拠点きょてんなにかで、住居じゅうきょ併用へいようがた会館かいかんなる様式ようしきです。


 あとは、内装ないそう外装がいそうかく工事業者ぎょうしゃに、ぐのみです。

 なので、明日あす、ライカたちは、仮設かせつ宿舎しゅくしゃ解体かいたいおこないます。



 さらに、夕方ゆうがたには、建物のオーナーが、視察しさつました。


 ところが、建物のオーナーは‥‥ライカの守護しゅご者で、せい剣士けんしのシルビア・ローレンス(22さい無駄むだ処女しょじょ)でした。

 ライカとシルビアが、同時どうじに、キョトンとします。


「‥‥え?」「ん‥‥?」


 どうやら、この建物は、ライカとシルビアのいえみたいです。

 それと、すべての工事(内装と外装)が完了するまでは、従者じゅうしゃたちが場所ばしょとして、仮設宿舎の解体が延期えんきされました。



 ちなみに、家の代金だいきんは、シルビアのポケットマネーからの出費しゅっぴです。


 シルビア・ローレンスこと、シルビア=バーギンベインvirg'in-vain・フォーチュン=リーガル・ローエンシュタイン3せい伯爵はくしゃくは、無駄に‥‥公爵こうしゃく令嬢れいじょう女性じょせい宰相さいしょうだい)で、国王こくおう長子ちょうし妾腹しょうふく)で、王位おうい継承けいしょうけんが第3で、おとうとたち(王妃おうひ息子むすこで、王位継承権1位と2位)から溺愛できあいされています。

 しかも、本人ほんにんは、領地りょうちたない俸禄ほうろく伯爵ですが、ローエンシュタイン銀行ぎんこう次席じせき株主かぶぬしです。


 シルビアの肩書かたがきは、無駄にすごいのです。



#その、仮設宿舎――


 現場監督かんとくで従者ちょうのゲンサン(32才、男性)は、ライカが、妊娠にんしんしているか如何どうか、かり‥‥ライカの下腹かふく指先ゆびさきれて、子宮しきゅう内部ないぶ鑑定かんていします。

 そしたら、受精じゅせいらんがあり、三日みっか以内いない着床ちゃくしょうしそうです。


「やっぱり、受精卵が出来できてたか‥‥

 どうにか、着床まえだから、ソウルジェムに封印ふういんできるがな」


 ゲンサンは、鑑定結果けっかを、ライカにげました。

 すると、ライカは、あでやかにいます。


みたい♡」

「‥‥育児いくじ準備じゅんびは?」


「してない」

「じゃあ、封印しろ!」


 ゲンサンの忠告ちゅうこくで、ライカは、子宮ないの受精卵を、ブランク・ソウルジェムに封印しました。

 そして、ライカが、ソウルジェムを、ゲンサンにわたしてからたずねます。


「ところで、父親ちちおやって、だれ?」


「鑑定してみる。

 ‥‥

 ‥‥おおっ?

 ‥‥おれじゃないか!」


「おめでとう!」

「ありがとう!」


「じゃあ、そのソウルジェムは、ゲンサンがってて。

 いつのか、産んであげるね♡」


「おう!」


 ゲンサンは、ライカをはらませた実績じっせきと、将来しょうらい子供こどもを産んでもらえる約束やくそくを、よろこびました。

 ちなみに、ゲンサンが、もらった、ソウルジェムは、おとこです。



 ともあれ、二日ふつかには、総ての工事が完了して、みんなの家が完成かんせいします。

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