第4話:お誕生日おめでとう、吉子。

「そんなにエッチしたいの?」


「うん、今はだいたい週一くらいで風俗に通ってるけど・・・」


「うそ?・・・不潔っ・・・それは資料から漏れてた」


「不潔って・・・それって偏見だよ」

「悪い?・・・誰でもエッチしする権利あると思うけど、犯罪じゃないし」

「欲求溜めてたら体によくないからね」

「むしろ賽河原さいがわらちゃんのほうがほうがヤバいよ」


「あの・・・賽河原さいがわらじゃなくて吉子きちこって呼んで?」

「賽河原って呼ばれたら他人みたいだから・・・」


「え?他人じゃん」


「なに言ってんの・・・私が命を懸けてって言ってるんだよ、もう他人じゃ

ないから、私と井戸川っち」


「んん〜・・・ま、いいけど・・・」


「で?・・・なにがヤバいの?」


「ああ、吉子ちゃんまだ未成年でしょうが?・・・未成年はダメだろ?」


「私、未成年だけど15歳とエッチしちゃいけないって魂の国にはそんな

決まりも法律もないよ」

「もし井戸川っちとそんな関係になっても、私なら大丈夫」

「愛し合ってたらなおさらだよ」


「吉子ちゃん、15歳なの?」


「そうだよ・・・大人びて見える〜?」


「中学生じゃん」


「マズいよ・・・それにまだ愛し合ってもないし・・・」

「15歳とエッチなんかしたら青少年育成法違反とかってので捕まっちゃうよ」

「あのね世の中、人に後ろ指指されるようなことはしちゃいけなんだよ」

「いい加減な生き方してたら絶対将来自分に跳ね返って来るんだから」

「って、誰かが言ってた」


「私、一般女性じゃないし・・・死神だよ」

「それに風俗は厳密にはダメだよ?・・・それって浮気でしょ?」


「なんで浮気になるんだよ?」

「私って女がいるのに風俗って・・・それって浮気だからね?」


「私がいるのにって・・・俺たちいつ恋人同士になったんだよ?」


「私が井戸川っちに来た時から・・・命懸けてるんだからね」


「そんな勝手な・・・俺はまだなにも承諾してないだろ?」


「そうそう私、今日15歳のお誕生日なの、ハッピーバースデーわたし〜、

パチ、パチ、パチ〜」


「お〜・・・それは・・・って言うか昨日まで14歳だったんじゃないかよ?」

「まあ、でもとりあえずお誕生日おめでとう〜 吉子〜」

「お祝いしなきゃね・・・って言ってる場合じゃないだろ?

「困ったな・・・未成年なんか部屋に入れて管理人に見つかったらアパート

追い出されるよ」


「私がここにいること、そんなにマズいことなの?」

「決まってるだろ・・・さっきも言っただろ? 女の子はダメなんだって・・・」


「じゃ〜見つかんなきゃいいんだよね、誰かに・・・」


「管理人にだよ・・・って言うか管理人に見つかったら大家に密告される

だろ?・・・そうなったら俺はここを追い出されるの」


「井戸川っち、大丈夫だよ」


「なんでだよ?」


「誰にも見つからない方法があるから・・・」


「え?なに?見つからない方法って?」


「当ててみ?」


「ん〜・・・・そんなの分かるわけないだろ」

「ヒント出せ、ヒント」


「ヒントね・・・・じゃ〜ね」

「えとね・・・インビジブル・・・」


「インビジブル?・・・・インビジブルって?」

「日本語で言えよ」


「日本語で言ったら答えになっちゃう」


「あ、透明人間?」

「え?・・・吉子、まさか・・・透明になれるのか?」


「正解っ・・・偉いっ、井戸川っち・・・ご褒美にチューあげちゃう♪(´ε` )」


つづく。



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