経済とは何か
経済とは何だろうか。経済とは、人類が食料をとり、生殖をして、子育てをして、その過程の作業を快適にさせる行動において、周囲の物質を人類に快適なように変化させる行為である。
人類は、畜産農業によって、食料を自分で仕事をして生産する技術がある。人類は、食料を得る以外の活動においても、それに役立つ道具を自分で生産する。
これが、自然環境を前提として経済を説明したものである。ここまで無前提に経済を説明する必要があるのかわからないが、一度、ここまで経済の本質に立ち返ってみると見えてくるものもあり、大事なのではないかと思う。
次に、経済を人類の内部の視点でとらえてみる。経済とは分業である。これは、十八世紀の経済学者アダム・スミスが「国富論」で述べたことである。アダム・スミスは経済学の父といわれている。経済を分業の視点でとらえており、私の知る限り、アダム・スミスの「国富論」を超える経済学の本はいまだに一冊も存在しない。
経済は、人と人の分業の関係を研究する学問だといえる。一人でできることは一人でする。二人いなければできない時は、二人の間の仕事と報酬の割合を交渉することになる。二人の間に発生するあらゆる関係性が経済であり、その関係性を研究するのが経済学である。一億人の分業によって国家は成り立っており、一億人の分業の仕組みを考え、一億人の分業の良さの向上を検討する。これを研究するのが経済学である。
貨幣は分業の仲介物である。分業は貨幣によって伝達される。
分業には、面白い仕事とつまらない仕事があり、面白い仕事をする職業に就くことが身分が高いということであるとアダム・スミスはいっている。
分業による生産性の向上の度合いは、十九世紀の産業革命直後では、二百倍から三百倍あった。
二十一世紀では、分業の発達はもっと進んでいる。分業の恩恵を得られなくなるのは、ちょっとした恐怖である。分業から切り離されたら、生活は貧しくなり、日常製品を得ることができなくなる。無人島で生活することは、冒険的目的を達成したい人でなければ、したくないことのひとつなのではないだろうか。
なお、経済において、幸せは商品の消費によって生じる。経済は、商品を消費して幸せになるためにある。
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