だいやせい
しゅみ
息をする。
死にたい。そう思ったことはある?
突然、そう問われて戸惑わない人間はいない。少なくとも、ぼくは戸惑った。なぜそんなことを聞くのかと、聞き返そうかとも思った。
だが、聞くのはやめておこうと思う。そんなことを聞いたら、きっとこの女は機嫌を悪くしてしまうに違いないからだ。女という生きものは概して面倒くさいものなのだ。だからぼくはただ「さあ」とだけ言っておいた。
普通に「さあ」と言う時よりもほんの少しだけ語気を強めた、適当な相槌である。
すると彼女はいきなりぼくの腕を掴んできた。
そしたら彼女は
「変わっているね」と言った。「ぼくが?」
「うん」彼女は頷いた。
頷きながらぼくの腕をさすり始める。ぼくは自分の腕がほんの少し汗ばんでいることに気付いた。
なぜだろう?この女の前では、ぼくは少しだけ汗っかきになってしまうのだ。それが無性に恥ずかしかったので、ぼくはポケットに忍ばせておいたものを取り出して拭いた。
ぼくを不躾な目つきで見ていた彼女は、ぼくがハンカチを取り出したことを見て一瞬顔を曇らせたが、すぐに元の表情に戻ると言った。
「変わっているよ」と。
そして彼女は「今すぐにでもこの世界から消えてしまいたい。つらい。」
窓際の静寂に包まれ彼女は呟いた。
ぼくはその呟きが、なんとなく噓だと知っていた。なぜなら彼女はこの世界でおそらく誰よりも幸福そうに笑っていたから。
しかしそれは、彼女がぼくのことを気遣ってついた噓だったのかもしれない。
彼女の微笑みには、ぼくを安心させた。
でも、それと同じくらいにぼくを不安にさせるものがあったのかもしれない。
「ぼくにはわからないよ」言った。
「そう?」彼女は言った。
「わかって欲しいな」
「わからないものは仕方がない」
ぼくはそう言って席を立った。
彼女は不思議だ。
僕が何者なのか分からなかったとき、1番近くにいてくれた彼女が。
僕はこの世に生まれて今年で17年目。
この忌々しく、素晴らしき世界に生まれた。
もし僕が今生きてる理由を問われたら、なんと答えるだろう。
彼女のため。そう答えるだろうか。
分からない。何も。
なにも、なにもわからない。
彼女は死にたい。今すぐこんな世界からいなくなりたいに決まってる。
彼女にとっては今この瞬間も意味はない。
普通に歳を取ることが苦痛で仕方がない。
夢を抱けず、抱いたとしても希望を失う。
願い事なんて腑抜けた顔して捨てる。
僕がもし「明日も生きよう」なんて言ったら彼女は泣くだろうか。泣けよもう。
「私、なにもわからない」
彼女が今落とした言の葉は
彼女の全てを表していたのかもしれない。
彼女はいつからこんなのになった?
今この瞬間、どう声を掛けるべきなのか?
僕が助けるべきなのか?
この、彼女を?
分からない。分からないのは僕だよ。
ふざけんなよ。もしこの世からいなくなりたいならあんたは早く死んだ方がいい。
僕なんかに態々話して、何のつもりだよ。
ほんとは、生きたいくせに。
目の前の土の顔が悪くなっていく。
さっきまで植物に沢山栄養を与えていたママの機嫌と具合。
僕、さっき上機嫌だったのに。
この女のせいか。
「僕、君のこと嫌いかも」
「奇遇、私も貴方のこと大っ嫌いかも」
彼女は冗談と思わせるような目つきをして僕の目を、口を、鼻を、顔を全て舐め回すようにして観察した。
「でも、顔だけは好きだよ。恋愛感情は持てないけど。」
真顔の彼女。
照れる僕。
「なんか、むりなんだよねぇ」
「家から出ようとすると涙が止まらないんだ」
「毎日毎日、学校にいる時。」
「家にいると、親がうざいんだー」
「とても不安な人生歩んでる、私」
「んふふ」
彼女は喋る。喋る。喋る。
次第に彼女の潤んだ目に暗闇が足されていった気がした。
仮定。
彼女は毎年歳を取る度辛くなる。
死にたいってずっとおもってたから。
でも死ねない。それは彼女が死ぬのが怖いから。
「私の生き様はただ醜くて、酷くて、嫌われるかもって、でもみんながいなくなっちゃえば楽になれるのになんて、汚いこと考えて生きてる。」
大丈夫。嫌いにならない。そんな事向こうに伝わらないと思うけどさ。いくら褒めても認めようとしないのきもいし認めろよ素直に。僕は本心としてそう思った。
もう慣れてるよ。
なんだか空が晴れてきた。今日は早く帰りたいな。
僕は晴れるどころか、いや、晴れてるけど暗い森の中にきっといる。
「なに、その顔、ちゃんといってよ」
彼女は笑顔でそう言った。僕はどんな顔をしたのだろう。そして今しているのだろう。
そう思うと、自分はいつもどんな顔で、体型で、性格で、声で生きているのかが分からなくなった。
「僕は」
「僕は君になんて言えばいいの?」
「僕は君のようになった事がない。」
「君と同じ思考は生まれてからずっとした事がないから。」
「僕だけで、君を救うことは出来ない。」
ねぇー、今3000字まで埋めたのにデータ消えたんだけど。はー、書く気失せるわー。
いや多分書いてるけど。てかくそばばあ止めろよ。存在だけでうざい。きもい。知り合いに会わせたくない。70過ぎた祖母のくせして、なにしてんの?
なんてね。
これでみんな、物語の記憶リセットされちゃった?ストップしちゃったね。ごめんね。
ぼくさーわかんないんだよねーなんも
彼女なんて何もわかんないとか言いながらつらそーじゃん。結局分かってんだよ。
分かってないフリして、みんなにかまってもらいたいんだよ。
分からないはずない。分かってないんじゃない。分かってるんだよ。ほんとは。ね。
彼女の事は僕がいちばんよく分かっているはず。
昔からずっと友達として一緒に話して、一緒に眠って、遊んで。
きっと彼女と1番長い時間過ごしてきた僕。もう何もないけれど。
いま、彼女の瞳、鼻、口、頬、まつ毛、彼女の顔を直視する事が出来ない。
彼女はどんな人間だ?どんな性格だ?
ありもしない記憶が、今この瞬間僕の中で渦巻く。
彼女が病んだときの記憶。
1/2
2/2
2/10
2/17
2/27
3/8
3/18
3/22
3/27
4/24
5/1
5/23
5/27
6/2
6/6
6/10
6/30
7/15
7/28
8/15
8/28
10/5
10/30
11/28
12/6
他にもたくさん、たくさん、たくさん。
もしかしたら毎日病んでいたのかもしれない。
特に11/28は大変だった。
あの日、僕は彼女が本当に死ぬのではないかと思うほど怖かった。僕がいじり混じりに励ますと、彼女は電話越しに鼻をすすった。
彼女は3日後には元気に過ごしていた。
いつも決まって彼女が病んだ時は彼女から連絡が来た。僕はその度ため息が多くなっていた。
彼女にとっては僕としかこんな事は話せなくて、僕しか彼女は話せなかった。
そんなわけがない。彼女はずっと元気で、この世に産まれてから今日病むまで、人生を謳歌していたはずだ。
今まで病むことなんて有り得なくて、彼氏はいなかったけど友達が沢山いて。毎日目に映る彼女は生きて、犬のように呼吸をして、クマのような包容力で、みんなのママで、人気者で。
今日まで病む兆候なんて見せなくて。
ありえない。彼女をこんな風に接した記憶なんて。彼女のこんな記憶なんて。
なのになんでこんなに明確なんだろう。
5/1
彼女は僕に助けを求めた。
「わたし、なんでいきてんだろう」
彼女からのメール。
僕はその時、またかー、と思った。
僕はその時部活で疲れ切っていた。
今からどのくらい前だったか覚えていないが、鮮明に部活に勤しんでいる姿を思い出される。
汗をかいて、シャワーを浴びて、パソコンを起動させた時。
一番最初の通知が彼女のそのメールだった。
なぜこんなに覚えているのだろう。
6/10
この日は昼間、彼女の演奏を聴いていた。
彼女が吹くあの楽器には、魅力があった。今まで聴いたことのないような綺麗な音。基礎の吹き始めから吹き終わりまで、変わらない音量。
好きな曲のソロを吹いてもらった。
凄い高い音、ふらじお?をミスしたと言っていた。でも僕は、ただ凄いプロの演奏を聴いた感覚だった。
多分皆同じだろう。文化祭での盛り上がり様、あれは芸能人のライブ並だった。
僕はクラシック音楽に関しては、何も知識がなかった。彼女はその界隈では有名だった。
そのせいか、学校に沢山のファンがいた。
家に帰って、感想を伝えたら嬉しいのか嬉しくないのか、良く理解が出来ない声色でありがとう、と彼女が言った。
あ、これ多分キテるな、と感じた僕は、無駄に深追いせず、早く電話を切り、直ぐに寝るように勧めた。
彼女は、起きているとずっと病む人だった。
8/15
目の前の水溜まりを、反射したものが見えなくなるくらい踏んだ日。
梅雨は終わったときだったかな。湿気が凄かったが、僕は特別気にしていなかった。
彼女は僕に、「死ぬのが怖いのかな」と送ってきた。
「死のうと思えば死ねるのに、私死んでない。私、なんなの?」
「支えてくれる人が、彼氏がほしい」
僕は彼女に彼氏が欲しいなら死ぬな、と送ったと思う。
彼女は送る。
「死ぬ為に彼氏が欲しい」
僕は疑問に思った。
「彼氏いてもいなくてもどーせしにたくはなるよね」
「いなかったら支えてくれる人が欲しいってなるけど」
「いたらいたでそこまで関係値無かったら病んで結局相談出来なくて死にたくなるんだよ」
ならない、そう言いたかった。
だからならない、彼女にそう送った。
「なります」
彼女は曲げなかった。
僕は送る。
「完全に信用できてないだけ」
彼女も送る。
「私なんでいつもこーなんの」
「信用出来ないよみんな」
僕は思うまま送る。
「自分に自信がないから」
彼女はそんな事を送られて余計責められたように感じた。多分だけど。
「なんでそんな事」
「自分を信じなくてどうするの」
「自分のことどうやって信じるの」
「自分疑ってどうすんの」
「信じるってなんですかもー」
「ひたすらに笑って過ごしとけ」
「できません」
「嘘でも笑え」
「自分疑う事できませんなにも」
「こわいです」
「みんななにかんがてるの」
「なんでママは私を産んだの」
「なんでこんな事送っちゃうの」
「嫌われるってわかってるよ」
「ごめん」
「ごめんね」
「慣れちゃいましたよ」
「残念ながらね」
「良かったな嫌われる事は残念ながらないぞ」
「さっさと遺書書いて疲れたって言って死にたいよ」
「インスタでいつもこーゆー事書くと病みアピとかかまちょとかさ」
「あーやだ課題やんないと」
「うるせーねろ」
「遅くまで起きてんなよ」
「課題なんてやんな寝ろ」
「寝れなくてもとりあえず横になれ」
「寝るのもそんな楽じゃないよ」
「えもーね」
「朝から吐き気がやばくて吐いちゃうの」
「家に居るとどーしてもだめで」
「怒られて嫌になって」
「うわーってなって」
「ただ発散したいからあげてるのにネットでは色々いわれるし」
「優しいとほんとに甘えちゃう甘えちゃだめなんだよでも私甘えないと生きていけないんだよごめんね」
「とりま次謝ったら嫌でも寝かせるからな」
「いや、もうねろ!」
「起きてれば起きてるだけ病むんだからあんた!!」
「はい!!!おやすみ!!」
こんな感じの会話。これはこの間だったかな。
僕はきっともっと彼女を助けた。
そんなわけがないし、こんなはっきり記憶がある理由も何も分からないけれど。
「ねぇ」
「なに?」
「なんだとおもう?」
「なにそれ」
「ふふっ」
「あはっ、、」
独特な笑い方。
彼女は飾りのない笑顔だったと思う。
「駆け出したいなどっかに」
「覚えてる?映画今度行こうねって言った事。」
「言われた気もしなくもない」
「今から行っちゃう?駆け出そ」
10/5
この日、彼女は文を書いた。
正直、読んだ時引いた。めんどくさいと思った。
でも文を全部読んだ。
彼女はおかしい?
はやくしにたい
きえたい
ころしてほしい
アンチ沢山出て死ぬ理由になって欲しい
死ねないけど
私はいつになったらしねるんだろう
毎日毎時間毎分毎秒ずっと考える
自分が生まれた意味
辛いってなんだろう
既読無視しないで
かまって
辛い時はそばにいてくれるんじゃないの??
呼吸困難
頭には好きな人。好きなはずの人。既読無視するから、毎日通話してたのにもう2週間もしてない。
私の自殺未遂を何回か止めた彼。辛い妄想を話すと自意識過剰すぎといった。
それは慰めのつもりで言ったんだ。そうだろう。
それは難しいね
お前の気にする事じゃないよ
今日は帰ろう
生きて欲しい人がいるよ
おねがい
そんな言葉に救われたと思ってた。
でも実際救われてなんてない事に気づいてしまった。救われたのは一瞬。
私という人間のタマシイは救われていない。脳内思考は全てネガティブで埋め尽くされる。
周りの音を聞きたくない。イライラする。人の声を聴きたくない。怖い。またあの時みたいに怒鳴られる。そう考えるとどうしても人の声を聞きたくなる。
涙も枯れ、辛くても出ない。
死にたくても死ぬ事が出来ない。
ここは全人類が死ぬ事が出来ない世界。
そして、高校生にもなっていない少年少女達が苦しんでいる世界。
日々辛い理由が更新されていく。SNSで鍵垢を作って自分以外に病んでる人を観察する。共感出来てしまう自分は一体何なのだろう。私はなぜ苦しいのだろうか。あの子がいじめてきたから?黒歴史がバレたから?絵が下手だから?好きな人が私を避けているから?
全部人のせいで辛いと思っている自分が嫌いだ。自分のせいで自分が嫌いになって勝手に学校休んで病んでるアピしてるアマ。かまちょしてんじゃねーよきもいんだよ自分。
分かっててもしてしまう謎に反省している自分とその事に怒っている自分が同時にいる。
生理とか関係なしに情緒不安定だ。私は。
色んな人に心配かけて病みアピ、かまちょ、、、そんなんだから好きな人は私を避けるようになったんだろう。ごめんなさい。
ごめんなさいごめんなさいごめんなさい迷惑沢山かけて、心配かけてごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。ごめんなさい。
インスタの鍵垢であるストーリーをあげた。
『前に私がデブって言われた事とか友達と話した時、その子は『正直言ってあんたデブじゃないし、仮にあんたの体型がデブだったとしてももっと外に出たら比較対象外』みたいなの言ってくれたけどごめんね
その言葉は信じてるけどそれとは別で自分が勝手にデブって思い込んじゃって
みんながそーゆーつもりじゃなくても身体触られるとあデブって思われたな辛いみたいな被害妄想たくさんしちゃって自分はみんなに抱きついたりしてるくせに何言ってんだって感じだよねまじで
ごめんねみんないつもいつも脈打つの強いんよね笑とか自分ひどいアピみたいなしてでも自分だってなんで言ってんだよとか思っちゃうんだなんか勝手に被害アピするのが癖になってるんだよねまじで頭おかしいと思う
辛い辛いとか今散々嘆いてるけどまじで精神病院行ってる人とかはもっと酷いんだと思うし、こんな元気に過ごしてる毎日ヘラヘラして被害アピ勝手にしてるような人間が辛いとか言ってんの自分でも馬鹿なんだなって思う
話変わるけど信頼ってなんなんだろうねほんとに信頼してるって思ってる人間でもいつ無視されたり嫌いになられたりしたらどうしようとか怖くなってつらくなっちゃうしなんか
よくわかんないけど泣いちゃいそうになるし
ほんとに自分が分からないよ嫌いと思ってる人間もいざ私がその人に嫌われたら勝手に辛くなっちゃうんだろうななんだかんだ言って嫌いな人(?)とめちゃくちゃ関わっちゃうし
なんか私の事大好きとか
かわいいとか沢山言ってくれる人ほんとに申し訳ないぐらい何人もいてほんとにいつも申し訳ない
んだよね別にその人たちがめちゃ嫌いとかじゃないしなんなら好きなんだけどみんなのことさでもいつもその言葉疑っちゃってせっかく褒めてくれてるのにその言葉いつも全否定して自分でも最低だっておもいますみんな
みんな私の事気遣ってくれるのになかなか私みんなに気使えないし、バカだから何するのにも時間がかかるし、ちゃんと出来ないし、ほんとはそんなに努力してないくせに
めちゃくちゃ頑張ったわ一笑笑みたいなこと言ってみんなのこと振り回すのやめてほしいと思うじぶんでもやめたいし申し訳無い
このアカウントでフォローされてる人は少なからず私から信頼受けてるよだからこのストーリー見てる人は自分
嫌われてるとか思わないでね
みんなのことほんとに大好きだよ言葉だけならどうにでもなるけどでもほんとになんか信頼されてもなぁ、ってなるかもしんないけどでも信じて欲しいな(?)でも普通に裏切られるとかは辛いかな
あの質問箱のこともこのアカウントでフォローしてる人がやってたとして、それを知ったら多分人間不信になると思います勝手になっとけって感じだけどやっぱ気にすんなって言われても気にはしちゃうよねまじで励ましてくれた方たちにはほんとに申し訳ないな
何回も死にたい辛いもう無理とか言ってる割には私は元気です小さい頃(?)からずっと言ってるので多分実際には死にはしないので死なれたら困るって思う
心配ないから安心して
ね何回も死にたい死にたいって言って何回か自殺未遂の時もありましたねあの時死んでた
ら、私が重い病気でずっと病院で寝込んでい
ずれ死んでたらとか今思えば生きるよりそっちの方が良かったかもしれないなそしたら
両親とも離婚しなかったかもしれない
私をちゃんと見て今まで育ててくれてたかもしれない
変な人連れてきて私達のこと虐待なんてしなかったかもしれない
虐待って言っても他の人の方がやばいからここでは他人との喧嘩程度に思っててくれ
今よりも楽しく生活出来てたのかなって勝手に思ってるただの人間でした』
途中で私は枯れたはずの涙が溢れた。
私に生まれた意味などなかった。どうして生まれてきたのだろう。生まれてきた魂が私でなければよかったのに。
他の誰かが私、、
私じゃない私に生きてほしかった。
死にたい。ではなくこの世から消えたい。が病んでいる人の本望だ。
『死にたいなら死ねばいい。』
『辛いこと?なにそれ?言い訳?』
そう言う人は沢山いる。実際そうなのかもしれない。
その人はきっとそれまでいきてて、死にたいとか思わなかったのかな。
私の父と祖母がそうだから、、身近にそんな人がいるから分かるのかも。
これを言っている人は悪気がない。自己中心的人間。私は。
『自殺志願者が地震で津波来た時全力で逃げてて草wwwww』
これに対して沢山のコメントが来ていた。
『ただのかまってちゃんやんwwww』
『本当は生きたいんだよ、』
『よかったね、安心安心www』
『本性表しましたねwwwwただのかまってちゃんwwww』
『それならよかった』
『ワロタ』
『心の中ではまだ生きたいと思っているからね』
偉そうに。逃げた子のこと何も知らないくせに。気持ち考えたこともないでしょ。
その子はきっと苦しむのが嫌だった。
死ぬことはできる。けど、地震で生き埋めになっても津波に飲み込まれても楽に死ぬ事ができないから。苦しい。
ある国で死ぬ事が出来るようになる装置が開発された。自殺幇助医療器具。入ったらある液体が注入され数分で意識がなくなり無痛で死ぬことができる。
安楽死できる。
#国は安楽死を認めるべき
このハッシュタグを見た時、認めてくれたらどれだけ楽だろうと思った。
装置が出来て死にたい人は来てくださいとか言われたら、わたしはすぐ行く。
きっと逃げた子は死にたかった。ついでに楽に死にたかった。
私もわかるよ、あなたの気持ち。
人間に寿命があって、死のうと思った時に気軽にしねる世界だったなら良かったのにね。
そーいえばさっきも見た。死にたい人。いや、死んだ人。
天国なんてないけど、ないから、この世の中で最後に好きにできて良かったねって言いたい。
否定したくない。
自殺志願すると、きもい人間たちが寄って集って嫌味を言う。
友達に今度遊ぼうねって言われる。今度っていつ?と思いながらもそれが生きがいになる。小さいけれど、小さくても生きがいというのは大事だ。生きがいのせいで死ねない。今もきっと、死にたい人は沢山いる。
死にたい。そう思ったことはあるか。突然、そう問われて戸惑わない人間はいない。いや、きっと思っているより沢山いるだろうな。
私はそんな人たちを、死にたい人たちを否定したくない。
私は彼がいたから今も、これからも生きるのかもしれない。でも死ぬかもしれない。
すぐ病んじゃうのはほんとうにやだ。
私、おかしいから。おかしいよね。
いつか治るといいけど。
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