第5話 【5/6層】初遭遇!

「おうカズサ。今日はアレやんないのか?」


 席につくとすぐにクラスのやつが話しかけてきた。


「ああ。あいにくカメラ役がいないからな」


「そっか残念だな。昨日の配信、すげー面白かったからまた頼むぜ~」


「おう、期待しないで待ってろ!」


 アマネが部活に行ってしまったから仕方ない。

 そんなわけで5階の探索は初めてのソロ活動だ。

 まずは昨日手に入れた使い魔のスキルについて調べてみよう。


SSR【タイニィフェアリー】:風属性の使い魔。

特殊スキル1:シルフウインド

>>一定時間攻撃速度と移動速度が上がる。


 あらかじめ敵を倒しておき戦闘にならない場所を往復。

 走り出すとすぐに緑色の光に包まれ、思っていた以上に足が回る回る。

 この効果は10秒ほどで途切れ次光るまでに10秒空いた。

 通常スキルと同じく再使用時間クールタイムが存在していて、それが空け次第使い続ける仕様のようだ。


 早速ものは試しだと高速で駆けていく。

 直後、会敵かいてきからの先制攻撃が面白いように決まる。

 通常攻撃に至ってはいつも2回斬るところが倍の4回は斬れる。

 これは間違いなくかなり使える部類に入るだろう。


 もはや敵なしだなと思っていると、正面から近づく足音が聞こえてくる。

 ひとまず先制するか?

 いや、姿を確認してからでも遅くはないはずだ。

 俺は壁に背中を預け、息を潜めつつ影の行方を目で追う。


「あ……」


 人の声が聞こえると武装を解除してから近づいていく。

 肩まで伸びた白い髪に雪のような白い肌。

 服装も白一色。

 そこにはアマネよりも小柄な女の子が立っていた。


「おお、こんなところに人がいるなんてな! あんた何年だ?」


「何年とはなんでしょう?」


 彼女はちょこんと首をかしげている。


「いや、学校の生徒なんだろ?」


 部外者は学校に入れないから聞いてるんだけどな。


「えっと、わたし……っ!」


 彼女が言い掛けた途端、険しい表情に変わると俺は次の言葉を待つ。


「気をつけてください、あちらから来ます」


 自分の来た道を指差しているようだ。


「敵がってことだよな。よし、ここは俺に任せとけ!」


 すれ違うようにして駆け出すと、4階で戦ったリッチのような違和感を覚える。

 狼の姿をしたこいつはなかなかの敵に違いない。

 ダガーを引き抜き先制を仕掛けたあとスキルの準備をする。


スキル:バスタースイングLv1

>>基本的な攻撃スキル。全武器種で使用可能。消費MP5、再使用1秒。

対象>>フェンリルLv5


MP:12/17(-5)


 命中すると相手は大きく吼えた。

 直後の連続引っ掻き攻撃をステップしてかわす。

 まだシルフウインドの効果時間中だ。

 ここは通常の方が効果的と踏んで乱舞する。

 一通り攻撃を終えた途端、フェンリルは急に飛び掛ってきた。


「ちっ!」


 回避は無理だと判断して防御体制を取る。

 体に衝撃が走ると俺は距離を空けた。


HP:47/58(-11)


 よし、この程度ならどうとでもなる。

 今はシルフウインドのクールタイム中。

 となればこうだ。


スキル:バスタースイングLv1

対象>>フェンリルLv5


MP:7/17(-5)


 直後、大振りの攻撃をかわした瞬間に再度見舞う。


スキル:バスタースイングLv1

対象>>フェンリルLv5


MP:2/17(-5)


 かなり効いているようで、相手は苛立つような仕草を見せた。

 ここでちょうどシルフウインドが発動。

 この10秒で一気に決めてしまう。

 ノーガードで乱舞を打ち合うとフェンリルLv5は光になった。


HP:13/58


 終わってみれば結構危なかったな。

 レベルアップとともに見慣れない表示が出てきた。


――スキル獲得――

ステップカウンターLv1

>>パッシブ。回避した瞬間にクリティカルで反撃する


――スキル獲得――

ハイドLv1

>>身を隠し気配を察知されなくなる。効果時間5秒、再使用15秒。消費MP10


 おお、新しいスキルが2つもか。

 パッシブは持っているだけで効果を発揮するスキル。

 特にカウンターは俺のスタイルと相性がよさそうだ。


「あなたはお強いのですね」


 振り返るとさっきの女の子がいた。


「まあそれなりにな。ところで名前を教えてもらっていいか?」


「わたしはルーナと言います」


 さて、キラキラネームか外国人の二択だ。

 仮に外国人だとしたらかなり流暢りゅうちょうに話すな。


「俺はカズサだ! ところでルーナも1人で探索してるのか?」


「ええ、まあ。あのカズサさん……わたしと一緒に戦ってもらえませんか?」


 彼女は俺の腕を引っ張り見つめてきた。

 パーティーを組みたいって話か?

 でもここまで来てるってことは、それなりに戦えるとは思うんだけどな。


「これからだと時間がないんだよ。また明日なら行けると思うけど」


「わかりました。明日7階の入り口でお待ちしています」


「あ、おい。何時に待ち合わせ」


 彼女は何も聞かず走り去ってしまい、その姿は見えなくなった。

 再び1人になった俺は5階を高速で抜ける。

 6階が待ち合わせ場所じゃないのを不思議に思っていたが、ここがセーブポイントだったからか。

 そういえば今のところ2階登るごとに出現しているな。


【ステータス】

カズサ:レベル7(↑2)

ダンジョンルーキー

HP:68(↑10)

MP:23(↑6)

STR:30(↑8)

AGI:8

INT:2

LUK:1

スキル:バスタースイングLv1

ステップカウンターLv1

ハイドLv1


【装備】

頭:

右手:N【初心者ダガー】

左手:N【初心者ダガー】

胴:N【初心者の服】

足:N【初心者の靴】

アクセサリー1:

アクセサリー2:

使い魔:SSR【タイニィフェアリー】

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