3 植物人間の時代 (6)
目と耳の無い生命体は、常に無我の境地に留まることができます。大昔の人間が時々行った座禅や瞑想を常時しているのと同じです。なんと落ち着いた世界でしょう。
進化した植物生命体は、しかし脳を持っていました。誰もがテレパシーでつながっていました。いいや、一体化していました。一体化と言うよりも、同期していました。交信は繰り返され、すべての個体は同時に同じことを考え、同じ記憶を蓄え、同じ行動を取ります。クラウド脳が共有化され、完全な平等です。究極のノン・ダイバーシティーな世界です。不公平は一マイクログラムも存在しません。
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