第5章 エピローグNo.1

「ホンマに……骨が折れるわい」


シルバードラゴンはうつ伏せて“ダラーーッ”としている……大きなお皿に乗ったら、まるで“豚の丸焼き”のようだ。

俺は“焼こうか?焼かないでおこうか?”と思案した所、隣を歩いていた小さな子供が指をさしこう呟いた。


「あっ、“豚のドラゴン焼き”だぁーー!!!」


“『グッチョブ!!』である!!”

俺は“うんうん”と腕組みをしながら同意する。

普段ならシルバードラゴンが

“こやつら、アホか?”と言って軽蔑をしているはずだが、今の状況ではそのようなことはできず……。


「やかましいわい!!」


と言ってシルバードラゴンは子供に対して容赦ない炎を吐いてしまったのだ……。


「おいおい!!怒ることはないだろう!!」

「やかましいわ!ワシの立場とおぬしの立場は違うんじゃ!!」


シルバードラゴンは“フイッ”と首を横に向けた。


「あぁ!!なんじゃ!昨晩のデーモンキングの奴は!!だいたい…」


話はこうである。

俺は寝ててあまり知らなかったのだが夜、寝静まった頃、乗り移ったデーモンキングが現れて


「あぁ…カレーが食べたい」


と呟いた…何故“デーモンキングが現れた”って分かったのかって?

それはデーモンキングのオーラが“とんでもないオーラ”が発したからである。


「こんな夜更けに何を考えとんのじゃ?朝まで辛抱しとれ!」

「ヤダ!!」


“チィーーーいい!!!”

シルバードラゴンは内心、悔しがる。何故なら、朝起きた時、ガルシアに変わっているからだ……まぁ、封印の話はなかった話としよう…あっ、ワシは忘れていた話じゃないからな!


「ヨシ!寝ている店主を叩き起こそう!」

「まてーーーい!色々、やらかしたんじゃ!今はソッとしておくのは得策じゃ……下手したら、暴動に発展するぞ」


シルバードラゴンは必死に説得をした…おかげで、一瞬で目が覚めたのだが……。


「……たくっ、しゃねーな。おい、シルバードラゴン!運動がてら戦うぞ!」

「おぬしはアホか!?こんな夜中に……うぉ!!」


デーモンキングは話聞いていなかったのか、突然シルバードラゴンの首を掴み、空中へ投げ出す。


「いいじゃねーか!?今日は国中は寝不足じゃ!」


デーモンキングは勝手にシルバードラゴンの顔を殴った。



ーーーー


「すいませんでした!!!」


俺は一瞬にして正座をし、地面に頭を擦りつけた。


「頭を上げい!……だから、正座は好きになれんのじゃ……のぅ、レッドよ」

「えぇ、まったくです」


いつの間にかいた。レッドも激しく同意している……“何故、レッドもここにいるのか”など、心に閉まっておこう……ん?


「あのさ、少し聞きたいんだけど、、、デーモンキングが寝ている時に封印した方が良くね?」


それを聞いた瞬間、シルバードラゴンもレッドも“ピキッ”と固まってしまった。


「あれ?俺、マズイこと言ったかな?」


こうしてシルバードラゴン、レッド、俺を含めた店は最悪なランチを食べるなハメになったてしまった……ちなみにランチにも関わらず、連日賑わってみせたが、この日に限っては3人以外誰一人来なかったことを、ここに示しておこう…。

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