第4章 決戦突入No.1

グァ、グァ、グァ……。

「こら!ドラ!動くじゃない!」

「おーい!そこ取ってくれ!」


モスト帝国本部ーーー


多くの兵士が行き交う。

ダスク一世のご厚意により、竜騎士団の多くを貸してくれた。

これで、チャンドラ様も命の危険性が低くくなった。本当に喜ばしいことだ。

しかし、先に行っている部隊が多い人数が多いのが利点ではなるが少し欠点がある。

それは姫様すなわちチャンドラ様が不在という点である。

もし、クーデターと戦争になってもチャンドラ様がいた結束力があっただろうか?

ますます不安になってきた。今は準備する1分1秒が惜しい。

ところで、チャンドラ様はというとモスト帝国の兵士にワンツーマンでレクチャーをしていた。


「姫様、基本的には何もしなくても良いのですが、振り落とされないように首を“ガチッ”と掴んで欲しいのです」

「そう、こうかのう…」


チャンドラはゆっくり首を絞める姿勢をとる。そして、チャンドラの姿は男性陣の注目を集まる。ちなみに指導者をしている兵士はチャンドラの見えない所で下心丸出しの姿をしていた。


「カチンッ」


アゼルがいけないオーラを醸し出しながら、剣と鞘の擦るような金属が響き渡る。下心丸出しのオーラは一瞬して、緊迫感のオーラに代わた。


「コレ、アゼル!辞めんか!」


チャンドラは跨いでいたドラゴンを放り出し、アゼルに近づいて来た。アゼルもその様子を見て片足を立てて座り込む。


「1分1秒、争う状況じゃ!今はくだらない事はせず、スムーズに準備せい」


チャンドラは怒鳴り散らした。アゼルもその姿を見て“シュン”となっしまった。すると、チャンドラの方から近づき、そっとアゼルに呟いた。


「男はバカだからなぁ、少しお色気があっても良かったろう。それぐらいのお色気が円滑になるなら、いつでもお色気をやるぞよ」


そう言って、チャンドラはウイングをした。


「はっ、申し訳ごさいません!」


アゼルは頭を下げる。それを見たチャンドラは、ゆっくり頷き“クルリッ”と180度反対の方へ向き合う。


「さすが、サシル共和国の娘だよなぁ」


アゼルはビックリして声の方へ向き合った。その姿はベルだった。


「一件、何も考えいない、お転婆ぶりだが裏では、ちゃんと考えている。そして、どうすれば良い方向に向けば最善なのか?今の主張と照らし合わせいる。本当スゲーなぁ」


ベルは目を輝かせてアゼルに語っていた。


「そうなんだよ!そう言ってくれて嬉しいよ!」


アゼルは凄く共感してくれて嬉しい気持ちになった。


「いや〜分かる人には分かるよね…ところで、何しに来たの?」

「ドラゴンの指導に」

「えっ!?」


アゼルはこの世とも思えない裏声で発した。


「だ・か・ら!ドラゴンの指導にだよ!俺は王に許可取れていないから、この軍には入れねーけど、ドラゴンの指導ならできるという許可をとったわけ!」


ベルは声を荒げてしまった。

“しかし、他の指導者の人から受けると思ったけど、まさかベルとは…”


「不満なわけ?」


ベルは“ジトーッ”とアゼルの顔を見る。


「そんなわけじゃないか!!さっ、ベル様、ご指導を宜しくお願いします!」


アゼルは焦って低姿勢を見せる。それに気分が良くなったのか、ベルが“ニコニコ”しながら、腕組みをする。


「任せなさい!大船にドーンと乗るような気持ちで任せなさい!」

「宜しくお願いしま〜す!」


アゼルは“ハハハ”と作り笑いをした。

それから、アゼルはベルによるドラゴンの指導を実践した。ドラゴンの指導は思ったよりカンタンで、要は何もしなくても良いドラゴンの運転の仕方だ。例えば、車があるとする。車を運転するのが操縦管(ベルの場合だと操縦管がベル)。助手席は監督指導をする俺にあたる。

ちなみに、エロいことは一切関係なかった…◯す!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る