テイムッ!テイーム!テッイム!
テイマーギルドから出たタイミングで完全に忘れていたチュートリアルミッションが終わった。
報酬として貰ったのは冒険者のブレスレットという名前の無骨な鉄製の装備品。
説明を見ると、
『駆け出し冒険者の証
彼の者の旅路はまだ始まったばかり
幸運も不運もあるけれど
自由な歩みは誰にも止められない
効果:なし』
なんともポエミーな感じだが自分は結構好きだ。
というわけで腕につけておく。
そんなことをしながら歩いてると街の外に行くための門に着いた。
門には全身鎧のおっちゃんがいる。
「街の外に出たいんだかいいか?」
おう、楽しんでこいよ!
との事なので早速外に出る。
門をくぐって外を眺めると平原が広がっており、奥には薄らと木々が見える。
よくよく見ると
火の魔法を使ってる人、剣を振り回している人。
何故か走っている人など様々な人が居た。
あれはプレイヤーかなぁ?
そんなことを思いながらテイムするためにモンスターを探す。
自分は職業がテイマーのおかげで別職業でテイムスキルしか持ってない人よりも1匹多い、3匹テイム出来る。
そしてさらにテイム枠+のスキルのおかげで合わせて4匹もテイムできる。
1匹は卵のために使うので3匹分テイムしたい。
ここでテイムの枠を使い切っても、職業やスキルが成長すればいずれテイム枠らは増えるらしいからここで限界まで使っても大丈夫だろう。
そう思ってたら早速モンスターを見つけた。
見つけたのはゴブリン。
他のゲームでは汚いおっさんみたいなゴブリンで表されることが多いけれど、
このゲームだと鼻がとがって、耳が長い全身緑で腰蓑を巻いた悪い顔をした小人のような感じだった。
テイム!!
早速テイムを使ってみるとあら不思議。
一発で成功してしまった。
あ、あれ?こんなに呆気ないのか?
嫌でもサクッとテイムできた方が嬉しいか……。
なんだか微妙な思いになりながらもテイムしたゴブリンを見て見る。
そこには見た目は変わらないが、顔は優しい顔つきになっているゴブリンがいた。
『名前をつけてください』
名前……。
ゴフイチとかゴブタとか安直な名前しか思いつかない自分の発想力。
うーむ。せっかくだし俺の名前から関連付けるか?
俺は月見うさぎとかいうよく分からん名前だし
そこから……うーーーーん。
『たまご』
いやいや待て待て待て、さすがにダメだろうこの名前は。
もっとよく考えて……
『ハンバーガー』
いやもうダメだ。完全に頭が別のものに支配されている。
自分の名前から離れよう。
あ、そういえば、君の性別はなんなんだい?
こちらを見つめているゴブリンに問いかけてみる
すると雄だよーって感覚が伝わってくる。
へぇ、雄か。
ならかっこいい名前にしてあげないとなぁ。
うん、こうしよう
『ゴブ男』
変にこった名前にするよりわかりやすい方がいい。
ゴブリンもそう思うよね。
なんだか視線を感じるけどきっと気の所為。
そんな視線から目をそらすようにゴブリンのステータスを見てみる。
名前:ゴブ男
スキル:『設定してください』『設定してください』『設定してください』
設定してください?
調べてみると、テイムしたゴブリンの特徴として、自分でスキルを全部決めれるらしい。
後からでも決めれるとのことなので必要になったら決めていこう。
うん、早速ゴブ男という頼もしい仲間もできた事だし、続けてどんどんテイムしていこう。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます