第3話 森の神話

射干玉(ぬばたま)の森の奥の奥

祈りのような言葉無き言葉が漂い続ける名も亡き旋律の森

緑の神域 黑緑の闇

触れれば絡めとられ 森の礎に変えられ

踏み入れれば足を取られ引きずり込まれる 戻れぬ森

届かぬ月の在り処に 神の欠片を宿すものが理を超える

契約は己が血の赫き一粒石

森の奥底で 醒めない夢の続きのように永き刻をかけ

微睡を誘う風が吹く朝

森を繭とし 精霊は神に昇格す

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