第23話「通信」
20XX年4月20日7時43分。探偵事務所近くの喫茶店。
「・・・。嘘だよ。精度は鈍ってないよ。自信もってこれからも調査しなぁ???」
「え????どういうこと???わからないよぉ???」
「大丈夫、大丈夫。疑わなくていいよ。私も自分のことも。さぁ、事務所行って今日の調査の準備をしよ。」
「うん。」
20XX年4月20日8時09分。探偵事務所。
「おはよう~~~。」
「おはようございます。土御門さん、藍染さん。」
「水鶏なんかあった???」
「はい、天野さんから電話がありまして、応援に来てほしいと連絡がありました。」
「あぁ、あの人今どこにいるん???」
「なんか、依頼先の会社の事務所に向かおうとしてるらしいんですが。」
「そうしたら、私が行くわ。異能力同士の相性的にね。水鶏、車出してもらえる???」
「わかりました。」
土御門さんの異能力は、白虎。天野さんの異能力は、ガルダ。
各々それぞれ相当な契約者がいるのだが、二人が合わさることで言葉通り「虎に翼」となるのだ。
20XX年4月20日9時40分。依頼先の会社の近くのビル。
「天野さん、お待たせしました。」
「お待たせ~~~。」
「おう、土御門、白寅をここによべるか?紅嵐(くらん)が話したい事があるらしい。」
「わかった。白寅?」
「久々に出たな。なんだ??紅嵐。」
「私が空から美登を乗っける。あんたが六斗を乗っける。これをすることによって、陸空両方からの連絡が取れる。ここまではいつもの感じだけど、通信(リンク)はできるか??」
「通信か。まぁできなくはないが、お互いの主の意識が保てるかどうかだが・・・。」
「どうなのだ?六斗。」
「そうだな。通信は結構体力を使うからな・・・。」
「あの、、、僕とそれぞれが通信をするというのはどうでしょうか??」
「あぁ、そういう手があったか・・・。でも大丈夫か???周りに誰も居なくて・・・。そこを誰かに襲われたりしたら。」
「はい、大丈夫です。車内から通信をしていく感じでいければ・・・。」
「わかった。でも無理にやらなくてもいいからな。」
「そうそう、今日はあくまで調査の予定だから。」
「わかりました。」
通信(リンク)とは、半妖異能者同士が視界や念を契約者たちを通じて話す特殊能力である。それには、半妖異能者の体力が持っていかれるためにあまりお勧めされていない先方の一つである。
そして、天野さんの契約者である紅嵐さんは女性の見た目でガルダである。
20XX年4月20日10時04分。探偵事務所。
「藍染。これ見たか??」
「あぁ、関東近辺で結構大きな事件がってやつね。」
「あぁ、千葉に高尾にまったく物騒すぎるな。」
「そういえば、西元さんが調べてるやつも進展があったって聞いたけど。」
「そうらしいな。まぁあいつから報告があるまでは探ることはしないが。」
「そうだね。無事であるならそれでいいや。」
20XX年4月20日10時11分。探偵事務所。
「ただいまぁ。」
「おかえりなさい~~~。神崎兄妹。」
「なにか、わかったことはあるか。今回のことで。」
「わかったのは、今回のことは例の社員は、キノコの能力者からもしれないということだね。」
「キノコ???」
「うん、それもいろいろなキノコ。結構においがきつかった・・・。」
「つらかったし、意識保つために頑張ってたわ。」
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