第20話「掃除」

20XX年4月19日7時56分。探偵事務所。


「おぉ、早いな。藍染。」

「あぁ、お疲れ様です。そういう田邊さんも早いですね。」

「俺は昨日からここで調べものしてたからな。」

「あぁ、泊ったってことですね。よくないですよ??職場で寝るのは。」

「わかってるよってお前には言われたくはないかもしれん。」

「ははは。」


「それで???なんでこんなに早いんだ???何か用事か???」

「あぁ、えっとですね。この依頼について今調べてて。」

「ほう。『違法伐採業者』か。」

「それで、この業者なんですがおそらく異能力者なんですよね。」

「なぜそんなことが分かった???」

「違法な理由は、独占禁止法の抵触疑惑と過重労働に対する従業員告発だったんです。内容は、保有面積に対して一日で採れる木材の量じゃないってなってたんです。」

「なるほど。」

「それが100日連続なんです。なので、調べてたんですけど。これって、別に独禁法抵触もしてないんですよ。我我の仕事でもなく単純に民事でいいのではって思ってるんです。」

「ほう。」

「でも、そこの業者の従業員たちはなにかに操られてるような働きぶりだったので調査中です。」

「依頼人は誰なんだ???」

「それが、そこの業者の社長なんです。」

「え???」


「おはようございます。」

「おう、おはよう。」

「おはよう~~~水鶏。」

「お二人ともお早いですね。」

「まぁな」「まぁね」



20XX年4月19日9時7分。探偵事務所。


全員が出勤をしていた。ただ一人、阿賀君を除いては。


「すいません、阿賀君は???」

「あぁ、阿賀についてだが今日は休みだ。」

「どうかしたんですか???」

「まぁ、一日休みが欲しいとのことだ。月曜日には復帰をしてくるから安心してくれ。」

「それで???今日は何をするんだ???」

「今日は大掃除をする。そして模様替えをする。最近この事務所は汚い。」

「なるほど、そしたら事務の水鶏の指示で書類とかは移動させたほうがいいと思うな。」

「あぁ、はい。わかりました。」


それから数時間かけて、事務所はとてもきれいになった。

全員12時前には退勤した。


20XX年4月19日12時16分。探偵事務所。


「Disculpe, necesito investigar algo.」

「Si, ¿qué pasa?」

「Hay una empresa española que se llama "Luz del Mañana" y me gustaría que pudieras averiguar quién es el gerente de su sucursal japonesa.」


スペイン語を話す男は帰った。


「ありがとうな。水鶏。」

「いえ、これくらいしか僕にはできないので。」

「で???今回は何の用事だったんだ??」

「それが、今藍染さんが調べてることとつながりそうな案件でして。」


「そういうことだから、藍染。これは、個人調査ではなく全体調査に切り替えたいのだがいいだろうか???」

「はい、その方が助かります。」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る